あらすじ

祥は匡に匹敵するほどの力を得ており、他の一族や郷の者を手なずけ、妖の世界を乱世状態へ巻き込んでゆく。幼い頃、匡と実沙緒が恋に堕ちなければ、匡は兄・祥を押しのけて当主の座を望むこともなく、実沙緒は祥の嫁になるはずだった…。実沙緒を巡る兄弟の哀しい運命が今また、複雑に絡み始める…。
BLACK BIRD 1巻

いつかきっと迎えにいくから――。そうあなたが言ってくれたから、私はずっと待っていた。あの日のあなたの温もりを。けれど、私の前に現れたあなたの姿は黒い翼の異形の妖(あやかし)――。あなたが喰らうのは私の身体(からだ)それとも、あなたに囚われた私の心――?

BLACK BIRD 2巻

蒼く妖しく熟れた蕾。咲かすも散らすも、あなた次第――。妖がこの血を飲めば寿命が延び、肉を喰らえば不老不死に。花嫁に迎えれば、その一族に繁栄をもたらす――。あなたに魅入られたその時から、この運命には抗えないの――?

BLACK BIRD 3巻

たとえおまえを傷つけることになっても俺は一生、おまえを手放しはしない――。あなたに魅入られ囚われた私は、妖たちの贄――仙果(せんか)の娘。手折られ喰われることが運命なら、望みはただひとつ。あなたのその言葉のまま、あなただけに奪って欲しいのに――。

BLACK BIRD 4巻

愛しいあなたのためならば、この身を捨てても惜しくはないのに――。私は妖たちの繁栄の贄――仙果の娘。されど、愛に堕ちた妖は、仙果を喰らうことが出来ず、自らの心と体を傷つける――。あなたの痛みをその悲しみを、どうか私にも分けてください。

BLACK BIRD 5巻

共に生きたいと願うなら決してその娘を抱いてはいけない――。仙果の娘を嫁に迎え、我が一族に繁栄を――。匂い立つ熟れた桃の香に、くるおしく身を焦がしながらも決して交わすことの叶わぬ契り。すべてが愛しいこの人と引き離されたら生きてはいけないのに――。

BLACK BIRD(6)

この手が血に染まろうとも構わない、あなたと共に生きるためなら――。私のこの血が、この肉が、妖たちにもたらすものは一族の栄華と繁栄。だから彼らは私のことを仙果の娘と呼び、奪い合う。あなたと共にいたかった。願いはただそれだけだったのに、返り血が私たちを染めていく――。

BLACK BIRD(7)

あなたと共にあることが罪だというならば、私はどこまでも堕ちていい――。妖たちの繁栄のための供物、私は仙果の娘。そして、あなたはその妖たちの一族の長。道ならぬ恋を切り裂かんと白く燦(きらめ)く刃が迫る。あなたへの愛が咎(とが)というなら、堕ちてみせよう、奈落の底まで――。

BLACK BIRD(8)

愛しいあなたは妖――天狗の長。そして、私は妖たちの贄――仙果の娘。私を傷つけまいとしてあなたは敵の刃にその身をさらす。けれど、この心もこの身体もあなたのために生まれてきたの。あの幼い日の約束どおり、今夜私を――。

BLACK BIRD(9)

実沙緒――おまえは仙果の娘。その身を手に入れた妖の一族には、栄華と繁栄がもたらされる。そして、この身はおまえの血を、おまえの身体を贄として喰らい尽くすことを定められた妖。それでも…おまえを手放せない。おまえを愛することを…止められない。たとえこの身が罪の炎に焼かれようとも――。

BLACK BIRD(10)

実沙緒を愛し、守ろうとする天狗の長・匡とついに結ばれ、匡は至上の力を得る。しかし同時に、他の妖一族による人間への無差別攻撃が始まる。それは実沙緒を罪悪感で苦しめることで、匡に揺さぶりをかける作戦だと言うことが分かり、「匡の弱点が実沙緒である」という情報を流した「内通者」が天狗一族の中にいるのではという疑惑を呼ぶ…。

BLACK BIRD(11)

長く行方をくらませていた匡の父・楊が現れ、一連の事件の黒幕は匡の兄・祥だと告げる。かつて謀反を起こし行方不明となっていた祥だが、楊の言葉通り再び天狗の郷に姿を現す。楊から匡と祥の過去の因縁を聞いた実沙緒は、骨肉の争いに心を痛めるが、匡とともに天狗の郷へ向かう決心をする。

BLACK BIRD(12)

祥は匡に匹敵するほどの力を得ており、他の一族や郷の者を手なずけ、妖の世界を乱世状態へ巻き込んでゆく。幼い頃、匡と実沙緒が恋に堕ちなければ、匡は兄・祥を押しのけて当主の座を望むこともなく、実沙緒は祥の嫁になるはずだった…。実沙緒を巡る兄弟の哀しい運命が今また、複雑に絡み始める…。

BLACK BIRD(13)

幼い頃、匡と実沙緒が恋に堕ちなければ、匡は兄・祥を押しのけて当主の座を望むこともなく、実沙緒は祥の嫁になるはずだった。そして祥がついに、秘めた想いのたけを実沙緒にぶちまけ…祥を突き放せない実沙緒は…!?

BLACK BIRD(14)

祥が秘めた想いのたけを実沙緒にぶちまけ、実沙緒は手負いの祥を救うため自らの血を与えてしまう。遂に、祥と匡、実の兄弟が実沙緒めぐって生死をかけた戦いを…!?骨肉の争いに決着が!そして新章の最終章もスタート!!

BLACK BIRD(15)

壮絶な戦いの末、祥を倒した匡。けれど祥は「いずれ匡は、実沙緒を殺すことになる」という、不吉な予言を遺したのだった。そして、仙果の運命を記した書物・仙果録が行方不明のなか、実沙緒に今までなかった力が現れて…!?

BLACK BIRD(16)

子を産めば、仙果は死ぬ・・・!実沙緒はどうなる!?そして匡はどうする!?幼い頃から、妖が見える実沙緒。そんな彼女をいつも守ってくれた初恋の人・匡。「いつかきっと迎えに行くから」・・・子どもの時に交わした約束通り、16歳の誕生日の前日に実沙緒は匡と再会する。けれどそこで告げられたのは、「16歳を境に、仙果である実沙緒の血肉が妖に不老不死を与え、花嫁に迎えればその一族に繁栄をもたらす」というものだった。そして匡もまた、実沙緒を狙う妖、「天狗」の当主だったのだ。人間の実沙緒が妖の匡と結ばれた後、どうなるかわからないという状況のなか、匡が瀕死の状態になり、ついに2人は結ばれる。絶大な力を得た匡だったが、そこに消息不明だった兄・祥が現れ謀反を企てる。壮絶な戦いの中、祥は「匡はいずれ実沙緒を殺すことになる」という、不吉な予言を遺し絶命する。そんな折、実沙緒の妊娠が判明。仙果の運命を記した書物・仙果録は行方不明のままだったが、反目していた妖・鵺(ぬえ)の残党から「子を産むと同時に仙果は死ぬ」という、恐るべき仙果録の結末を知らされて・・・!?

BLACK BIRD(17)

300万部突破の大ヒット作!!ついに最終刊目前、17巻発売!!公式ファンブックも同時発売!ファン必読の最新刊です!!落ちてゆく・・・・せいいっぱい生きた真っ赤な葉が・・・・!!妖、天狗の長として愛する実沙緒を手に入れた匡。けれどそれは同時に、妖の繁栄の贄(にえ)・仙果である実沙緒の命を脅かすことでもあった。実沙緒の中で育ってゆく新しい命・・・!その子を産めば自分の命が失われると知りながら、子を産もうとする実沙緒を守るため、匡はその術を必死に探し続けていた。そんな時、匡の父・楊(よう)が現れ、実沙緒を生かす方法があることを匡に伝えて・・・・・・!?共に生きたい、と願う実沙緒と匡に待ち受ける、過酷な運命とは・・・・・!?絶対絶命の17巻!!

BLACK BIRD(18)

桜小路かのこ、大ヒット連載「BLACKBIRD」が、この18巻をもってついに完結する!!妖と人間の少女の切なくも激しい恋物語衝撃のフィナーレ!!絶対に見届けてください!!