あらすじ

黒崎道場で練習に励むベニー・ユキーデ。ベニーの次なる相手は新格闘術へ転向した藤原敏男に代わってライト級王者の座に就いた玉城良光。しかし玉城の負傷により、対戦相手は急遽ライト級4位の大貫に変更に。ローキックを得意とする大貫に苦戦していたかに見えたベニーだったが、後ろ飛び廻し蹴り一閃で形勢を逆転、その後はベトナム・ホイップと呼ばれる投げ技で大貫を完全に破壊。反則負けとなるもベニーの強さが改めて知れ渡ることとなった。ベニーが日本キック界を席巻する一方でマーシャル・アーツ重量級の王者たちを次々と撃破していた男がいた――アントニオ猪木その人である。猪木が語るベニーの“穴”とは…。
四角いジャングル 1巻

草も木もない四角いジャングルに、あるのは男の血のロマン…。梶原一騎の原作による「異種格闘技世界一は誰なのか」を描いた格闘技コミック!アントニオ猪木、マーシャルアーツチャンピオンのベニー・ユキーデ、熊殺しのウイリー・ウイリアムス、極真空手創始者・大山倍達、格闘技の鬼・黒崎健時…実在する格闘家が多数登場する、格闘技ファンなら大興奮間違いなしの一作!ラスベガスで空手道場を開いた兄・壮介が半年前から連絡を絶ってしまった。兄を捜しにやってきた赤星潮はベニー・ユキーデと出会い、彼を倒すためボクサーと覆面レスラーという、二つの顔で修行に励むのだった。

四角いジャングル 2巻

プロレスでマスカラスに負けたことから、もうひとつの顔であるボクシングでも精彩を失う赤星潮。そんな時、ある試合で出会った大山倍達から黒崎健時の話を聞き、まだ見ぬ黒崎に心酔する。ベニー・ユキーデを倒すためにも黒崎のもとで学びたい、と再び対マーシャルアーツへの情熱を取り戻した潮は、マスカラスへのリベンジを果たし帰国。黒崎健時の「黒崎道場」の門を叩く。

四角いジャングル(3)

打倒ベニー・ユキーデに燃える赤星潮と黒崎道場門下生たち。門下生・岡尾の次戦の相手であったサンマンがベニーに潰されたことにより、ベニーと岡尾の対戦が実現。殺人アッパーでベニーのダウンをとった岡尾だったが、勝ちに急いでペースを乱し、ベニーにKOされてしまう。その敗戦により、黒崎はキック界から脱退して新格闘術を結成することを宣言。一方、熊殺しのウイリー・ウイリアムスとその師である大山茂は、格闘技世界一を語るアントニオ猪木に対して挑戦状を叩きつけようとしていた…。

四角いジャングル(4)

黒崎道場で練習に励むベニー・ユキーデ。ベニーの次なる相手は新格闘術へ転向した藤原敏男に代わってライト級王者の座に就いた玉城良光。しかし玉城の負傷により、対戦相手は急遽ライト級4位の大貫に変更に。ローキックを得意とする大貫に苦戦していたかに見えたベニーだったが、後ろ飛び廻し蹴り一閃で形勢を逆転、その後はベトナム・ホイップと呼ばれる投げ技で大貫を完全に破壊。反則負けとなるもベニーの強さが改めて知れ渡ることとなった。ベニーが日本キック界を席巻する一方でマーシャル・アーツ重量級の王者たちを次々と撃破していた男がいた――アントニオ猪木その人である。猪木が語るベニーの“穴”とは…。

四角いジャングル(5)

自身にとって不利となるタイ式ルールを容認したベニー・ユキーデは、シーソンポップ戦で得意の空中殺法を封じられた上にローキック攻撃を浴び、更には反則技である顔面へのヒザ蹴りをされて判定負け。初めての敗北を喫する。ベニーの敗戦により激動する格闘界…。打倒アントニオ猪木、と闘志を燃やすウイリー・ウイリアムスの前に、怪力と身軽さを伴った謎の怪巨人・ミスターXが現れる。

四角いジャングル(6)

一触即発道場にて一触即発となったミスターXとウイリー・ウイリアムスだったが、そこに割って入ったのは大山倍達。圧倒的な大山の威圧感を前にミスターXは道場を後にし、ウイリーは大山の自分に対する思いに涙するのだった。一方、アントニオ猪木陣営は対ウイリアムス戦の記者会見を実施。その席上で発表されたのは、前哨戦として「アントニオ猪木vsミスターX」を行うというものだった。事態はそれだけには留まらない。ウイリアムスの師・大山茂が猪木に宣戦布告、ついに極真空手と新日本プロレスの本格戦争が始まったのだった。

四角いジャングル(7)

ベニー・ユキーデを破ったシーソンポップと、新格闘術における第一人者である藤原敏男の対戦が始まった。ベニーの雪辱を晴らそうとする藤原だったが、シーソンポップのローキックにより、右足首の骨が飛び出すという窮地に!しかし、新格闘術のケンカ殺法で、藤原が勝利を勝ち取ったのだった。そして、いよいよ始まったアントニオ猪木対残酷魔ミスターXの試合。アリキックをかわし、猪木を投げ飛ばす怪力を披露したミスターXだったが、黒崎はその実力を見破っていた…。

四角いジャングル(8)

アントニオ猪木の次なる相手はレフトフック・デイトン。その自慢の筋肉の質と量は、25セント硬貨をやすやすと曲げ、小指一本で大人を持ち上げ、さらには絞首台に吊られても平気なほどである。猪木を舐めた発言を繰り返すデイトンに猪木は怒り心頭。頭突きのラッシュでデイトンをマットに沈めるのだった。その前座試合で勝利を収めた藤原・黒崎陣営は次の試合相手として、ベニー・ユキーデを馬鹿にしたガッツ石松を指名。既に引退し、タレント業へと転身していた石松は…?

四角いジャングル(9)

来日したウイリー・ウイリアムス。記者会見でアントニオ猪木に対する挑発を行い、宣戦布告。世紀の一戦は実現へと近付き、ウイリーは打倒猪木のため、より過激な特訓を始めるのだった。一方、猪木はジャイアント馬場と共に「プロレス・オールスター戦」の会見に列席。その席上、これまで頑なに猪木の挑戦を無失してきたジャイアント馬場が「本気でこの一戦の実現を考える」と発言!こちらのドリーム・マッチもまた実現へと大きく前進していた。

四角いジャングル(10)

復活したアントニオ猪木・ジャイアント馬場の黄金コンビ。馬場に対する複雑な感情はあるものの、馬場がいなければ自らもまたなかったと猪木は自問自答するのだった。そして昭和54年8月26日、遂に開催された「夢のオールスター戦」。トリを飾ったのはアブドーラ・ザ・ブッチャー&タイガー・ジェット・シンvs猪木&馬場。熱戦の末勝利を収めた猪木・馬場は勝利後のマイクパフォーマンスで猪木vs馬場を宣言したのだった!!しかし、その日の前に猪木には倒すべき敵がいる。そう、ウイリー・ウイリアムスである。オールスター戦の翌日、初顔合わせとなった記者会見で握手を交わす猪木とウイリアムス…しかし、既に闘いは始まっていた。

四角いジャングル(11)

ウイリー・ウイリアムスの好敵手、人間風車・ウーデンボガードがカラテ・オリンピック世界大会に出るために来日するが、政治的な事情により出場を禁止されてしまう。一方のウイリーは三瓶啓治との準決勝で、相手を掴み放り出すという史上最悪の反則をして敗北する。なぜ、ウイリーはそんな行動をしたのか!?

四角いジャングル(12)

世紀の一戦が迫りヒートアップする猪木とウイリー。しかし加熱する報道の中で猪木陣営と極真カラテ陣営が対立。試合自体が白紙となる危機が訪れる。様々な思惑が交差する中、猪木のマネージャーである新間寿と梶原一騎は「ファンのために」と和解。ここにアントニオ猪木とウイリー・ウイリアムスの対戦が遂に実現!!雑誌連載当時、現実を先取った展開に格闘ファンの耳目を集めた異種格闘技伝説、ついに完結!!