あらすじ

「その生き血を飲めば永遠の命を得ることができると言われている……」。「永遠の命」をテーマに、手塚治虫が生涯にわたって描き続けたライフワーク作品「火の鳥」シリーズがついにはじまる! 第1巻には「騎馬民族渡来説」を取り入れ、独自の解釈による日本神話を描いた「黎明編」に加え、手塚治虫エッセイ集より抜粋した「『火の鳥』のロマン」を掲載。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』黎明編(手塚治虫漫画全集MT201~202『火の鳥』第1~2巻収録) ・『「火の鳥」のロマン』(手塚治虫漫画全集別巻MT389『手塚治虫エッセイ集』第3巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』黎明編 1967年1月号~11月号 COM連載 ・『「火の鳥」のロマン』1983年1月号 「旅」掲載
火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(1)

「その生き血を飲めば永遠の命を得ることができると言われている……」。「永遠の命」をテーマに、手塚治虫が生涯にわたって描き続けたライフワーク作品「火の鳥」シリーズがついにはじまる! 第1巻には「騎馬民族渡来説」を取り入れ、独自の解釈による日本神話を描いた「黎明編」に加え、手塚治虫エッセイ集より抜粋した「『火の鳥』のロマン」を掲載。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』黎明編(手塚治虫漫画全集MT201~202『火の鳥』第1~2巻収録) ・『「火の鳥」のロマン』(手塚治虫漫画全集別巻MT389『手塚治虫エッセイ集』第3巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』黎明編 1967年1月号~11月号 COM連載 ・『「火の鳥」のロマン』1983年1月号 「旅」掲載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(2)

30世紀半ばの未来。地下に永遠の都を築き生活をする人類。その中のひとつ「ヤマト」にて生活をするマサトは、「電子頭脳ハレルヤ」により抹殺を命じられたムーピーのタマミを救うべく地上に脱出し、そこで猿田(さるた)博士が暮らすドームに収容される。それは、長い長い物語の始まりだった……。火の鳥により永遠の命を与えられたマサトが、地球と生命の再生を担う「未来編」の他、エッセイ「『火の鳥』と私」を収録した「火の鳥」第2巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』未来編(手塚治虫漫画全集MT203『火の鳥』第3巻収録) ・『「火の鳥」と私』(手塚治虫漫画全集別巻MT389『手塚治虫エッセイ集』第3巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』未来編 1967年12月号~1968年9月号 COM連載 ・『「火の鳥」と私』1969年12月25日号 「火の鳥黎明編」掲載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(3)

父の名を受け川上タケルを討つべく旅だったヤマト・オグナだったが、タケルやその妹のカジカに会うことでタケル暗殺に悩み苦しむ……。そんななか、ヤマトは火の鳥から生き血をもらうこととなった! 古墳時代を舞台にした「ヤマト編」に加え、未来の宇宙を舞台に、宇宙飛行士牧村(まきむら)が受ける「永遠と生きながらえないといけない」という過酷な罰と、流刑の星での想像を絶する生活を描いた「宇宙編」の2作品を収録した第3巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』ヤマト編・宇宙編(手塚治虫漫画全集MT204『火の鳥』第4巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』ヤマト編 1968年9月号~1969年2月号 COM連載 ・『火の鳥』宇宙編1969年3月号~7月号 COM連載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(4)

時は奈良時代。2人の仏師「我王(がおう)」と「茜丸(あかねまる)」が鬼瓦造りの腕を競う。我王の鬼瓦には、世の中の無情、権力闘争、生きることの苦しみといった「怒」が込められ、見る者を驚嘆とさせるが……。平城京の都を舞台にした『火の鳥』「鳳凰編」を収録。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』鳳凰編(手塚治虫漫画全集MT205~206『火の鳥』第5~6巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』鳳凰編 1967年12月号~1968年9月号 COM連載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(5)

事故によって命を失ったレオナは、体の半分以上を人工物と取り替えることで復活を遂げた。しかし、彼の目には生物が岩やガラクタに見えるという異様な世界が展開され苦悩する。そんなレオナの前に、チヒロという名の若い女性が現れたが、彼女はただの産業ロボットだった……。生き物とは何か。ロボットとは何かを問う「復活編」の他、舞台を見ているかのような手法によって描かれた「羽衣編」の2作品を収録した『火の鳥』第5巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』復活編(手塚治虫漫画全集MT207~208『火の鳥』第7~8巻収録) ・『火の鳥』羽衣編(手塚治虫漫画全集MT208『火の鳥』第8巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』復活編 1970年10月号~1971年9月号 COM連載 ・『火の鳥』羽衣編 1971年10月号 COM掲載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(6)

辺境の惑星「エデン17」を買い求め、地球を離れてふたりだけで新しい生活を送る「ロミ」と「ジョージ」。しかし、その星は水さえも満足にない荒れ果てた星だった……。事故によりジョージを失ったロミが、エデン17のイブとなり新しい人類を生み出し、そして地球への帰還の旅を描いた「望郷編」収録。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』望郷編(手塚治虫漫画全集MT209~210『火の鳥』第9~10巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』望郷編 1976年9月号~1978年3月号 マンガ少年連載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(7)

おごる平家は久しからず……時は平安時代末期。きこりとして生きる弁太(べんた)。その幼なじみのおぶう。そして、平氏一族の行く末を守るために、永遠の命を得んとする平清盛(たいらの・きよもり)らを中心に、権力をテーマに描いた「乱世編」前半を収録した『火の鳥』第7巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』乱世編(手塚治虫漫画全集MT211『火の鳥』第11巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』乱世編 1978年4月号~1980年7月号 マンガ少年連載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(8)

病に倒れた平清盛(たいらの・きよもり)は、火の鳥と信じて疑わない「火焔鳥」の血を飲むがあっけなく亡くなってしまう。清盛亡き後の平氏を討たんとする中で、木曾義仲(きそ・よしなか)や源義経(みなもとの・よしつね)が弁太(べんた)の大切な人々を殺害していく……。手塚治虫が源平合戦の時代を舞台に、権力をテーマに描いた「乱世編」後半を収録した『火の鳥』第8巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』乱世編(手塚治虫漫画全集MT212『火の鳥』第12巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』乱世編 1978年4月号~1980年7月号 マンガ少年連載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(9)

クローン技術が発達した未来。テレビプロデューサーの青居(あおい)は、担当番組の低迷する視聴率を改善すべく、新しい企画を推し進める。その企画とは「クローン人間狩り」だった! 生命をもてあそぶ青居と、その行いに対する非情さを描いた「生命編」に加え、時空の狭間に引きずり込まれた左近介(さこんのすけ)の奇怪な運命を中心にした「異形編」のふたつのエピソードを収録した『火の鳥』第9巻。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』生命編・異形編(手塚治虫漫画全集MT362『火の鳥』第13巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』生命編 1980年8月号~12月号 マンガ少年連載 ・『火の鳥』異形編 1981年1月号~1981年4月号 マンガ少年連載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(10)

百済国一族のハリマは戦に敗れ、敵の手により顔の皮をはがされてしまったかわりに狼の皮をかぶせられ、そのままの姿で日本に渡ることとなった。そこで彼は犬上宿禰(いぬがみのすくね)と名乗り、時の権力者と対等に渡り合う。そんな犬上のときたま見る不思議な夢。それは光とシャドーというふたつの勢力が対立する未来の姿だった……。過去と未来が交差するストーリーを描いた、『火の鳥』最後のシリーズ「太陽編」前編を収録。 <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』太陽編(手塚治虫漫画全集MT363~364『火の鳥』第14~15巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』太陽編1986年1月号~1988年2月号 野生時代連載

火の鳥 【手塚治虫文庫全集】(11)

戦に敗れ狼の皮をかぶせられたハリマは、日本に渡り犬上宿禰(いぬがみのすくね)の名で時の権力者と対等に渡り合っていた。そんな彼は狗族(くぞく)のヨドミと親しくなり、滅亡にさらされる狗族を救うために剣をとった。一方、交差して展開する未来の舞台でも、シャドーの戦士スグルが光による弾圧から立ち上がろうとしていた……。『火の鳥』最後のシリーズ「太陽編」後編を収録! 手塚治虫のライフワークがここに完結す!! <手塚治虫漫画全集収録巻数>・『火の鳥』太陽編(手塚治虫漫画全集MT363~364『火の鳥』第14~15巻収録) <初出掲載>・『火の鳥』太陽編1986年1月号~1988年2月号 野生時代連載

火の鳥

「未来編」の感想です!!!

火の鳥 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン

火の鳥を時系列に読んでいくシリーズも、この未来編でラストです!!刊行順でいうと、2作目なのですが、その後の編につながる伏線の多いこと!!! 正直、刊行順に読んでいるときは、サラッと流してしまっていたのですが、かなり後半の編にリンクする要素が盛りだくさんで、この時点から連載が20年以上にわたるこの壮大な物語を構想していたのでしょうか・・・??だとするとまじマンガの神なんですけど・・・ 本当に自分がマンガ家でなくてよかったと心底思える瞬間です。 時代設定は3404年〜。人類は滅亡の危機に瀕しています。そこから超壮大な物語が展開され、最終的には、刊行順で前作であり、時系列的に一番最初である「黎明編」の場面に接続されます。。。 このラストの展開は、時系列順に読んでいた時も、一定の大円団感があり、充実した読後感を感じたものですが、時系列順でこの編をラストに読むと、さらにさらにさらに大・大・大・大円団感が感じられます!!!もう結構10回近くは再読してますが、いまだに新しい感動を味わえるとは・・・ 時系列順に読んでみようと、ひょんなことから思いましたが、やってみて本当に良かったと思えるので、火の鳥をまだ読んでいないと言う方はもちろん、読んだことあるよっていうお友達も、ぜひやってみてください! なお他の編との繋がりですが、ムーピーやロビタや猿田博士が登場します。ムーピーは過去に登場した特定の個体との繋がりはないように思いますが、ロビタと猿田博士は望郷編ラストで出てきた個体と同一と思われます。 ロビタが優しいんだよな・・・

火の鳥

「復活編」の感想です!

火の鳥 手塚治虫
酒チャビン
酒チャビン

火の鳥の中でトップクラスに好きな話です!!!火の鳥って、好きな編がそれこそ十人十色で、かなり票が割れる傾向にあると思うのですが、それだけ全てのエピソードが粒ぞろいということではないかと思います。 復活編はいくつかの時代を行き来しながらエピソードが進行します。 火の鳥はシリーズ全体からしてそういう構成をとっているのですが、復活編は一つの編の中でそれをしています。 2482年→2483年→3030年→2484年→3009年→2484年→2917年→3344年 主人公がある事故をきっかけに体の6割ほどを人工物に入れ替えられてしまうのですが、それにより、人間が無機物に、ロボットが人間に見えるようになってしまいます。 ・身体の60パーセント人工物に変えられた人間である主人公 ・主人公には人間に見えるロボット(主人公にやさしい) ・主人公には無機物に見える人間(主人公を殺そうとする) ・人間らしさとは人間と形が似ていることだと言い、人間に似せて作られたアンドロイドと愛し合う人間 ・人間とはかけ離れた容姿だが自分はかつて人間であったと信じるこけし型ロボット などが登場し、これまでの編でも何回か出てきた「何が人間を人間たらしめるのか」というテーマを考えさせられます。 他の編との繋がりですが、望郷編でちょろっと登場したチヒロがメインキャラの一人として登場します。あとラストで猿田博士が登場し、ロビタも未来編で登場します!