東雲剣一郎は目覚めると病院のベッドにいた。事故に遭い頭を強打し記憶を失っていたのだ。家の前に倒れていた剣一郎を助けてくれたという優しげな青年・三島良は剣一郎を引き取り、回復するまで面倒をみると申し出る。初めて会ったはずの良に、懐かしさと異常なほどの執着を覚える剣一郎。記憶のない剣一郎は他に頼るあてもなく、良と共に暮らしはじめるが、何をしてもいつまでたってもその記憶は戻らない。良との生活は穏やかで心地いい。けれど一方で、不自然なくらいに彼に惹かれてしまう自分に、剣一郎は困惑し……。(「あの日の君を教えて1」はウェブ・マガジン小説花丸 Vol.35に収録されています。重複購入にご注意ください)