あらすじ村人と山の民を巻き込んだ混乱の果てに、叔母・真理の心は壊れ、父・捨吉は死んだ。すべては、好奇心からしきたりを破り、「あの世」に近づいたせいなのか。責任を感じ、「あの世」への思いを断ち切ろうとする杏の前に、再び和音が現れる。「この世」と「あの世」を繋ぐ、禁断の「武器」をたずさえて――。この物語で描くのは、山下和美が描く、日本という国への不安。
50歳を超えると人は死ぬと伝えられてきた村人たち。 「あの世」だからと山を越えてはならぬの掟。 元気なのに死ななければならないって、しきたりでも逃げ出す人はいなかったのだろうか。 今の日本でも、村社会ってどうしてこうも陰鬱としてんだろうってところが似ています。 不思議な世界観といくつも謎がはりめぐらされていて、何が起こるかわからない展開にドキドキしました。 キャラクターも生き生きしてて◎ 最終的にどうなるのか全く分からないところ、期待しちゃいます。