あらすじ

少年少女の大量監禁致死事件…いわゆる【灰川邸事件】の舞台となった屋敷の主・灰川十三が書き残した古い日誌より。北海道の小さな町の映画館で働く志満(しま)ひかりは、映画を見に来た陰のある青年と知り合った。彼の名は佐藤十三。好奇心旺盛なひかりは十三に興味を持ち、密かに追って彼が住む村を突き止めた。近隣の人々が触れたがらない「蔵土(くらつち)と呼ばれるその集落に、ひかりは最初から強い違和感を持った。村の祭礼に招かれた夜、その違和感の正体に気づく。村の少年少女が、行方不明で捜索されている子供たちと酷似している……? 警察官である祖父にそのことを明かすひかり。村に住むのは、人攫(さら)い伝説の 【リッカの悪魔】なのか? 十三は初めてできた友達であるひかりに、これ以上村のことを詮索するなと警告するが……。
降り積もれ孤独な死よ 1巻

累計100万部超の大ヒットクライムサスペンス『親愛なる僕へ殺意をこめて』コンビ最新作。富字山南警察署の刑事・冴木仁は空き巣の通報を受けて、とある屋敷へ。ところが、調べを進めていく中で、衝撃の事実が判明。捜査陣に戦慄が走る。血塗られた狂気と対峙する刑事を描く、激情と慟哭のノワールサスペンス、開幕。

降り積もれ孤独な死よ 2巻

累計100万部超の大ヒットクライムサスペンス『親愛なる僕へ殺意をこめて』コンビ最新作。刑事の冴木仁は、とある屋敷で起きた少年少女監禁死体遺棄事件の解明に乗り出した。被疑者は屋敷の主・灰川十三。消息は不明。だが、かつて屋敷に住んでいて、灰川を“父”と呼ぶ6人の子供達は皆、彼の犯行を否定する。そんな中、事態は急転した。指名手配中だった灰川が逮捕されたのだったーーー。

降り積もれ孤独な死よ 3巻

被疑者・灰川十三の突然の逮捕、そして自白――。少年少女監禁死体遺棄事件は解決したかに見えた。だが灰川邸に住んでいた子供の一人・蓮水花音は真犯人の存在を主張。刑事・冴木仁は花音の熱意に押され捜査を継続することになる。灰川の“残りの子供達”はシロ。仁と花音の捜査が難航する中、なんと留置場の灰川十三が殺害されてしまうーー。

降り積もれ孤独な死よ 4巻

謎を抱えたまま逝ってしまった灰川十三の正体を掴むため、彼の生まれ故郷・北海道の蔵土を訪ねた、刑事の冴木仁と十三の育ての娘・花音。そこはかつて、犬山修二という男によって凄惨な【三十三人殺し】が行われた地だという。生まれつき顔に瑕を持ち、やはり顔に瑕がある一人の少年以外は他人を寄せ付けなかった、犬山。彼が事件後に自決した山に残る、陰惨な辞世の句が刻まれた石碑。地元に残る、子を攫う「リッカの悪魔」の言い伝え。解決の糸口を見つけるどころか、より深く闇へ誘われる仁と花音……。そして、彼らは襲われた。明らかな殺意を向ける襲撃者の顔には……無数の深い瑕が!

降り積もれ孤独な死よ 5巻

灰川十三のの生まれ故郷・北海道の蔵土で、刑事の冴木仁と十三の育ての娘・花音を襲ったのは、その地で【三十三人殺し】を行った犬山修二と同じく顔に瑕を持つ男……! 辛くも襲撃を逃れた冴木たちは、蔵土の犬山の家で見つかった大量の絵から意外な情報を得る。それは、かつて世間を騒がせた謎の贋作者・四葉不詳によるもの……。そして、贋作取引による詐欺罪で服役中の神代タケル……十三の育ての子の一人……は告白をする。灰川邸の絵画『わが子を食らうサトゥルヌス』を描いた者こそ、自分たち贋作(まがいもの)とは違う、真作(ほんもの)……灰川十三の本当の息子だと。もともと飾られていた『真珠の耳飾りの少女』の絵を『サトゥルヌス』に架け替えた人物は、画商の証言で判明した。その正体に驚愕する仁。その頃、仁の弟・蒼佑が拉致監禁された。隠れ家から出ていつもの仕事へ戻るその男の姿は……鈴木潤。灰川邸事件の初動捜査に加わった派出所の警官であった……!

降り積もれ孤独な死よ 6巻

少年少女の大量監禁致死事件…いわゆる【灰川邸事件】の犯人が語った犯行の動機は、屋敷の主・灰川十三との深い確執だった。養護施設の前に置き去られ、孤児として育てられた幼少期。しかし、誕生日には必ず【サツキ】の花が施設に届けられていた。つまり実の親は健在だ……。希望を持った【彼】は、花を届けに来た父とおぼしき男に会うが、冷たく拒絶される。何か事情があるはずと諦めきれず、根気強く探った果てに、ついに男の家を探し当てるが……。その男・灰川十三はたくさんの子供に囲まれて幸せそうに暮らしていたのだった。父の愛への餓えが、憎悪に裏返る……。そんな告白を聞いた灰川十三の養子の一人・瀧本蒼佑は、【彼】の心の奥底にある迷いを指摘する。動揺し、狂暴化する犯人。刑事の冴木仁は、弟の蒼佑の拉致監禁場所に急ぐが、その場所に現れたのは【瑕面の男】! いよいよ一連の事件はクライマックスへ。そして、驚愕の【第二部】が始まる……!

降り積もれ孤独な死よ 7巻

少年少女の大量監禁致死事件…いわゆる【灰川邸事件】の舞台となった屋敷の主・灰川十三が書き残した古い日誌より。北海道の小さな町の映画館で働く志満(しま)ひかりは、映画を見に来た陰のある青年と知り合った。彼の名は佐藤十三。好奇心旺盛なひかりは十三に興味を持ち、密かに追って彼が住む村を突き止めた。近隣の人々が触れたがらない「蔵土(くらつち)と呼ばれるその集落に、ひかりは最初から強い違和感を持った。村の祭礼に招かれた夜、その違和感の正体に気づく。村の少年少女が、行方不明で捜索されている子供たちと酷似している……? 警察官である祖父にそのことを明かすひかり。村に住むのは、人攫(さら)い伝説の 【リッカの悪魔】なのか? 十三は初めてできた友達であるひかりに、これ以上村のことを詮索するなと警告するが……。