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【四季賞2020夏 四季大賞受賞作】子どもたちを走らせる賭け事「レース」が盛んなこの街では、成績が悪いと食肉として出荷されるという噂があった。一番人気のレオはある日街を牛耳るファミリーの娘・むぎと出かけた先で大怪我をしてしまう。(アフタヌーン2020年9月号)
キラキラした高校生に憧れる茜(あかね)は、学校1かわいいと言われる男子・采和(とわ)にかわいくなる方法を教えてもらおうとするけれど、彼には別の顔があってーー?
絵柄を見た瞬間、待ってました!という感じで、ここ最近の四季賞受賞作のなかでもかなり好きなやつです。幸村誠先生のコメントにもあるように、いたいけな子どもが大人の道具にされるような設定は読んでいて胸が痛むのですが、単純に「これ描けるのすげ〜…!」と感動の鳥肌が立ちました。そもそも作者名が覚えやすいんですけど、絵柄とかも含めて、ずっと忘れられないくらい強い印象が残りました。なにより忘れられないのは、ファミリーのドン・ニコラですね…。 絶望的な運命に抗うこと無くただ受け入れるしかない子どもたちが描かれますが、どこかメルヘンチックな作風なので面白く読めました。