ついに纐纈城に入城した土屋庄三郎。血の記憶が甦り、纐纈城が何であるのかを知る。三合目陶器師は己の過去と対峙するべく、園女と伴源之丞もとへと急ぐ。そして纐纈城から命からがら生還した高坂甚太郎は、決着をつけるべく再び纐纈城に向かう。「死の恐怖……苦痛こそが生きている唯一の証拠」「血の記憶をたどれ……血の記憶をたやすな」「それがとだえれば人間は魂は……永劫に……救われまい」「死の恐怖におびえ苦痛にのたうつことがあってこそ」「人間は はじめて……自分が地獄の住人であったことを……」「知る」──石川賢が再構築した『神州纐纈城』ここに完結!!