Dr.クマひげ(1)
新米医師の三郎は、札幌のススキノ繁華街で1人の男と出会った。かつて大学病院でその有能さから将来を嘱望されながらも突然姿を消した、国分徹郎が帰ってきたのだ。2年前に身を引いたある事情と再び向き合う国分の姿に、三郎は壮烈なる医師の生き様を見ることとなる。新宿の裏町に小さな診療所を構え、街の住人から「熊先生」と慕われる国分の過去を描く序章「雪の終わり」ほか、心震わせるヒューマンドラマ全9編を収録。
Dr.クマひげ(2)
訳ありの患者ばかりで、儲けは少ない国分診療所。金策のため「集金」と称して競馬場に出かけた国分は1人の女性と意気投合し、一夜をともにするのだが……(「一獲名牝」)。暇さえあれば診療所でクダを巻いている西新宿署の刑事・田宮は国分の悪友的な存在。普段は軽薄で女に限りなくだらしない彼が、新人ホステスに見せた意外な一面とは……(「愛しの健太」)。新宿の診療所を舞台に交錯する人間模様、全10編を収録。
Dr.クマひげ(3)
長引く梅雨のなか、内縁の妻に付き添われて国分診療所を訪れた馴染みの患者、達三。この時季になると脚の古傷が傷み出すという彼に対して、国分は心因性のものではないかと告げる。一方、田宮は西新宿署で補導された家出の幼い兄妹に出会い、達三との関係に気づく。国分と田宮は、医師には治せない傷を治療すべく動きはじめる……。男と女、親と子の哀しくも強い絆を描いた屈指の名編「梅雨明け」ほか、全10編を収録。
Dr.クマひげ(4)
新宿ゴールデン街を訪れていたロケ隊のスタッフは、にわかに色めき立っていた。主演女優の秋本優美が撮影開始直前に姿を消したのだ。彼女は近くの公園で、2年前に出会った男のことを思い起こしていた。オーディションに落ちたばかりで消沈していた自分を励まし、今の自分が始まるきっかけを与えてくれた武骨だが優しい笑顔を……。国分と人気女優との間に秘められたエピソードを描く「大魚」ほか、全10編を収録。
Dr.クマひげ(5)
国分の型破りな人柄に惹かれ、北海道の大学病院を出て、国分診療所に勤めている三郎。雑多な新宿の街で、様々な人々と触れあい、少しずつだが成長を重ねてきた。そんな彼に国分は友人が経営する病院で、ある患者の担当医になることを命じる。それは三郎が本物の医師になるための、避けては通れない「試練」だった。一方、国分もまた医師としての新たな一歩を踏み出す決意を固めていた……。感動の人間讃歌、ここに完結。
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