あらすじ訳ありの患者ばかりで、儲けは少ない国分診療所。金策のため「集金」と称して競馬場に出かけた国分は1人の女性と意気投合し、一夜をともにするのだが……(「一獲名牝」)。暇さえあれば診療所でクダを巻いている西新宿署の刑事・田宮は国分の悪友的な存在。普段は軽薄で女に限りなくだらしない彼が、新人ホステスに見せた意外な一面とは……(「愛しの健太」)。新宿の診療所を舞台に交錯する人間模様、全10編を収録。
一話完結で読みやすい。主人公は大学病院で助教授になれる程の腕を持っている医者だけど、とある理由で過去を捨てて、今は新宿のゴールデン街で診療所を営んでいる。ほとんどお金にはならないけれど、訳ありの街の人々から「熊先生」と呼ばれ慕われている…というお話です。あまりオペシーンもないですし本格的な医療漫画とは少し違いますが、ヒューマンドラマとして患者との心の交流と医者としての葛藤の両方が描かれています。読んでいるとだんだん熊先生が阿部寛にしか見えなくなってきました。すごく似てません?