一時期落語はまって新宿の寄席に通ったことがありました。 独特の世界観で、ほかのエンターテイメントとは違う、そして落語家さんの力量によって話の世界は無限にひろがるように感じたものでした。 八雲師匠にほれ込んでしまった与太郎の気持ちよくわかります、演目にもよりますが生と死とそこに色気が混ざると・・・。 雲田さんの絵の雰囲気と底知れない魅力のある落語の世界観がマッチしたいい作品だと思います。
タイトルの通り、いろんな作家さんが描いた4PのBL漫画を掲載したアンソロジーです。普段BLを描かれてない方も参加していますので、この作家さんがBL描くとこういう感じか…!という良い発見があります。 漫画自体はすべて4P完結なので、それぞれがどうということでなく(もちろん全部あますことなく素晴らしいBのLでしたよ)この漫画を描いた作家さんは普段どんな作品を描いているのかな?と都度調べて、面白そうだなと思ったらポチる、の繰り返しをしていることに気づきました。この商売上手め!! なのである意味カタログ的な役割を果たしていたのです。あくまで自分の場合ですけど、もし「面白いBLを読みたいけど多すぎて探すの大変…」という悩みをお持ちの方にこれを差し上げたいという気持ちです。
「天然コケッコー」が映画化された時に描き下ろされた読み切り3本が収録されているということで購入しました。大沢くんがそよちゃんを好きになった瞬間が描かれていて、本当に読んでよかったと思いました…。 書き切れない位たくさんの漫画家さんが漫画やイラストを寄せているのですが、紡木たく先生ファンの方は必読なんじゃないかと思います。くらもち先生と対談されているのですが、紡木先生のデビュー間もない頃から仲が良いそうで、お互いに影響されたという貴重なお話を楽しそうにしていらっしゃるんです。ここでしか知ることが出来ないこともあると思いますよ!
作中で主人公が述べている。 「辞書に主観はいりません。」 そう言われても普通は、だから辞書はつまらない、 それくらいにしか感じられない。 しかしそのつまらなさそうな辞書を作る作業を通して とても面白い物語が進行する。 辞書編集者という主観を除外する仕事をしている人達が、 その仕事を「舟を編む」と主観で例える。 けして客観的ではない、むしろ曖昧な表現をする。 しかしその表現からは矛盾は感じない、 面白さと説得力がある。伝わってくる。この物語からは。 いかに辞書が、言葉が、大事な存在なのかということも。 辞書を作ることがいかに大変でいて、浪漫が溢れる、まさに 「舟を編む」仕事だということも。 辞書を編集する仕事を「舟を編む」と表現する言葉が 出版業界では古くからあることなのか、 原作者の三浦しをん先生が考えた言葉なのかはわからない。 けれども納得させられる面白い言葉であり題名だった。
独特な世界観と、個性的な登場人物。絵は綺麗だし、セリフや場面展開のテンポもよい。堅そうな印象があったけど良い意味で裏切られた。これは人気がでるのもわかるなーと納得の作品。 刑務所帰りで弟子志願する与太郎のあっけらかんとした「人たらし」な性格と、難しいけど芸の迫力と色気がある師匠、八雲の対比がおもしろい。 登場人物一人一人の個性が光ってて、どの人物も魅力的です。ストーリー自体は少し大人向きで、読み応えがあります。 落語好きな人が楽しむのはもちろん、この作品をきっかけに落語を知りたくなる人も多いんじゃないかと思います。実際、落語をぜんぜん知らない私も、こんな世界があるのかー、と興味をもって読み進められました。
実写ドラマも合わせて見てほしい、面白い、漫画を読むだけで伝わってきた緊張感と音の響きが、実写だとすごーーーーーく緻密に再現されていて物語が2次元と3次元でリンクします。
『ちはやふる』とか『ましろのおと』とか、最近は日本の古典芸能を題材に使う漫画が人気のようで。日本人の心に深く根付いているものの若者には縁が薄く、それがかえって新鮮に映るのかもしれません。そして同じように題材として落語を選んでいるこの作品。テレビや雑誌にも取り上げられて、『このマンガがすごい!』のオンナ編第2位にも選ばれるなど評判高く、読んでみるとそんな評価にもちょっと納得してしまいます。一般社会とかけ離れた世界に生きる人々が持っているであろう”情”の部分が色濃く出ていると言えばいいんでしょうか。ムショ帰りの主人公・与太郎はキュートだけどすねに傷もつ元やくざ。その与太郎の師匠となる冷徹な大名人・八雲は同期ですでに他界した助六の芸に思うところがある様子。そして助六の死後に八雲が引き取ったやんちゃ娘・小夏はその死の原因が八雲にあるとにらみ…。そんな人間模様が織りなす人情ストーリー。「真打に女はいない」と小夏にいわせてさりげなく時代を説明するなど、なかなか小粋でもあります。
昭和元禄落語心中の人が描いたんだ〜!と無邪気に読み始めたら、想像以上にがっつり性描写があってびっくりしたけど、ページをめくる手が止まらなかった。 男性同士の恋愛だから自分(女)を介入する必要がなくて、純粋にキャラクターを愛でられる。これまたみんな可愛いんだよね!どうしてこんなに魅力的に描いちゃうのってくらい。 雲田はるこ先生のストーリーの膨らませ方が興味深い。ラブシーンへの持って行き方がとてもナチュラル。
2016年にアニメの一期が放送され、よく年には二期が放送、今年はなんとNHKでドラマ化までされております。 現在放送中。 今や飛ぶ鳥を落とす勢いの雲田はるこ氏の名前をスターダムに伸し上げたのが、この落語心中ではないでしょうか? 落語で天下取ったるでー! みたいなサクセスストーリーなら、読んでなかったと思います。 この漫画で描かれているのは、人間の業でございます。 登場人物の誰もが業に取り憑かれている。 業によって落語と死のうとする者、業によって落語を辞めなければならない者、業によって好きな男と離れ離れになる者、業によって弟子を失う者。 運命の糸は何度となく、絡まり、解け、また絡まる。 全ては業のなせる業。 泣かずに読めません。 最終巻は賛否あったようですが、可愛いさ余って憎さ百倍、女心は秋の空って言いますし、師匠、そのお年で!?と考えると、それもまた一興。 漫画も面白いんですが、アニメは声優陣の豪華さに加え、語られてナンボの落語を、文字でなく耳で聴けるるのでオススメです!
原作への愛、言葉への愛、何かに夢中になっている人たちへの愛、何にも夢中になれないけれど自分ができる仕事を一所懸命頑張る人への愛……この漫画には愛しかないです! 本当に素晴らしい!!
一時期落語はまって新宿の寄席に通ったことがありました。 独特の世界観で、ほかのエンターテイメントとは違う、そして落語家さんの力量によって話の世界は無限にひろがるように感じたものでした。 八雲師匠にほれ込んでしまった与太郎の気持ちよくわかります、演目にもよりますが生と死とそこに色気が混ざると・・・。 雲田さんの絵の雰囲気と底知れない魅力のある落語の世界観がマッチしたいい作品だと思います。