死に方からしてSFですごい。なんでUFOに襲われたんだろう笑 主人公が転生したのは、商売が下手でいつも貧困に苦しんでいるマ〜ル族という生き物(谷口さんの自画像に似てる)。彼は詐欺まがいのセミナー講師という職業を活かしてマ〜ル族を騙し自分だけ得する生活を送る。しかしマ〜ル族が他の種族たちに理不尽に搾取されていることがわかり、マ〜ル族にお金がちゃんと入るように商売を教えます。そこで前世と同じようにお金にモノを言わす生活を始めるかと思いきや…という話です。主人公がそんな仕事を始めたきっかけもなんとも切なく、前世に残した後悔や確執はそのままだけど、第二の人生をのんびりマ〜ル族として過ごしてほしいなと思います。
見た目も収入も申し分ないけどモラハラ気質で古い男が、恋人にフラれたことをきっかけに自らをアップデートしていくストーリー。 恋人が仕事終わりに作ってくれたご飯に、色味がどうだ出汁がどうだバランスがどうだとケチ(アドバイス)をつけ、そりゃプロポーズしてもフラれるわ!ざまあみろ! と思うものの、ちゃんと傷つきちゃんと学ぼうとする姿を見るとだんだん応援したくなってくる。 そして変わろうとするのは何も男ばかりじゃない。勝男をフった鮎美も、自分が本当に好きなものを見つけ人生を変化させていく。 読んでいくと2人はお似合いのカップルだったんだなあ、と皮肉じゃなくて本当に思う。 理屈じゃなく惹かれあった男女が、結婚という目的や男と女という役割に縛られてお互いが見えなくなっていく、なんて悲しい話。 そうさせているのは世間の空気や常識や今まで歩んできた人生など要因は様々だけど、「わたし」と「あなた」だけをしっかり見ていれば起こらないはずなのになあ……。でもそれが難しいんだよね。 勝男と鮎美の人生が再び交わるかどうかはさておき、2人もわたしもみなさんも、自分と相手の好きを大切にして人間関係を築いていけたらいいなと思った。
※ネタバレを含むクチコミです。
素直に反省するじゃんこいつ…そして変わろうとしてるところ、いいじゃん… というのが本作の見どころ。だと思う。 でも本当に危ういぐらいウザい。 周りの後輩や部下が純粋に良い子たちでよかった。 空気が読めない事やコンプラ的に引っかかってるだろーっていうのもギリ許容(我慢)しているよっていう表現がギリギリすぎて怖いけど。 そしてこいつの見てないところで別の顔を存分に発揮していく元カノ。。。 羽根を伸ばすというよりは、殻を破るってことは殻を作ってたんだなーって理解したうえで自由を満喫する彼女はどう考えていくタイプなのか。 タイトルどおりスカッとさせる話に持っていくのか、どうなるか気になる。 谷口菜津子作品はやわらかいタッチで大ぶりのコマが美しく、非常に読みやすく良いバランスである。 画像は「ここは治らないのかな?」というところ。 その自信はどっから来るんだろう^^
息をするように、全方位に向けて「THE 昭和の男」を放っていた主人公。 行動を振り返ってみても、Aに気づいても気をつけてもBに気づかず、Bに気づいて気をつけてもCがあり。 とどまることを知らないモラハラは続く。 素敵な料理を求めるなら、自分で作るべきだ。時代は平成でもなく令和だ。 一方、彼女のほうもハイスペックな男と素敵な結婚生活を送るため、幼き頃から鍛えに鍛えた家事や運動能力、そして交友関係。 ハイスペックを隠したハイスペック彼女。 どうしてそいつとそんな相手と付き合った?と思うも、ハイスペックを狩るために生きてきたから、立ち止まることに気付けなかったのかもしれない。 考えれば我々の日常生活でも、相当なことをしできた人に対して「ゴメンネ、モウシナイヨ」の言葉ひとつで受け入れられるかというと、なかなか難しい。過去は焼印のようについて回ってくる。 それでも、読んでいる我々は彼及び彼女の変化を認め、受け入れることができるんだろうか。 そして、ぷぷ昭和wwwと思いながら読んでいる自分も、周りからそう思われてはいなかろうか。 煽りタイトルなのに、深い。
料理に限らず、カップルに限らず、じゃあお前やれよって思うことしょっちゅうあるし、いまなんか言ったらじゃあお前やれよって思われるかもなと思うこともしょっちゅう笑 ウザって思いながら面白く読めました。
長年連れ添った料理上手の彼女。 その料理に対して、褒めつつも、余計な一言をいつも言う主人公。 全体的に茶色いとか、顆粒だしはありえないとか。 そんなこだわる割には、自分では料理なんてしたことすらないという体たらく。 この時点で昭和なオヤジでモラハラ感が満載なんですが、記念日に狙ったかのようにプロポーズをするも、彼女から 「んー無理」 とフラれる。(当然) そこから、自分の何が悪かったのか? を同僚のアドバイスを通して、変わっていこうとする話。 手始めに自身の好物である筑前煮をつくってみると、その難しさに発狂。 いつも彩り豊かに手際よくつくっていた彼女の偉大さに気づく。 そこから思い出を頼りに少しずつ自分でも料理をはじめていく流れ。 今まで自分の価値観で空気の読めない発言ばかりしていた主人公が、他者の価値観に触れて自分を見つめ直し改めていく姿が純粋に尊敬した。 年食うと、変わるのってホント大変だから。 また彼女がフッた理由も、主人公のモラハラだけではなく、意外と深い。 自分らしく生きたいと思いながらも、他人と折り合いをつけるのって難しいだけに、そこで誰もが悩むんだと思う。 読んでて自分自身も考え直すきっかけになった。 タイトルから最初読んだときは、ただのモラハラ男の別れ話かと思ったが、大事なもののために自ら変わろうとする人間の葛藤を描いていて、素晴らしかったです。
とあるカップルが、海外旅行先で男1女4の陽キャグループに出会うことで、人がどのように自分の「恋」に向き合って生きているかが見えてくる話。なにか大きな事件やスキャンダルが起きるわけじゃなく、なんとなくそれぞれが満足のいく「恋」ができずにもやもやしている様子が描かれます。 どこに生きていても何をしてても、「恋なんて」と言いながら、生まれては消えて、そしてまた生まれる恋。恋は人の数だけあり、正解のない存在を追いかけ続ける終わりのない旅なんだと、壮大なようで身近で些細なことでもありそうな、ちょっとワクワクする意外と読み終わったあとに考えさせられる話でした。
母親が亡くなり介護生活から開放されるやいなや、友人から謎の生物の飼育を押し付けられる主人公。しかしその生物(後にすあまと命名)の世話を通じて、母親との関係や介護生活を振り返り様々なことを思い出したり気付いたりする、という、自分以外の誰かの世話を真剣にしたことのある人にはグッと来るストーリーでした。すあまの存在がわりとファンタジーなんだけど、あえてリアルじゃないから気軽に読めたのかなと思いました。
死に方からしてSFですごい。なんでUFOに襲われたんだろう笑 主人公が転生したのは、商売が下手でいつも貧困に苦しんでいるマ〜ル族という生き物(谷口さんの自画像に似てる)。彼は詐欺まがいのセミナー講師という職業を活かしてマ〜ル族を騙し自分だけ得する生活を送る。しかしマ〜ル族が他の種族たちに理不尽に搾取されていることがわかり、マ〜ル族にお金がちゃんと入るように商売を教えます。そこで前世と同じようにお金にモノを言わす生活を始めるかと思いきや…という話です。主人公がそんな仕事を始めたきっかけもなんとも切なく、前世に残した後悔や確執はそのままだけど、第二の人生をのんびりマ〜ル族として過ごしてほしいなと思います。