ある話とない話だったらない話の方がおもしろい。種明かしされなければずっとずっと楽しいままなのに。 転校生の卯月ちゃんはとっても可愛くてお金持ち。トリプルアクセル飛べるし、人気アーティストと親戚だし、5ヶ国語話せてセグウェイ持ってて家には暖炉とエレベーターがあってサルを飼ってるらしい。 あっという間に人気者になったけど、あっという間に嘘がバレて学校に来なくなった。 嘘つきがバレたあと、卯月ちゃんと主人公のメイが一緒に遊ぶシーンが夢のように楽しそう。 でも、夢は永く続かない。夢だと気づいたらもう終わってしまう。 卯月ちゃんはメイを忘れてしまうんだろうけど、メイは卯月ちゃんを忘れないんだろうなと思った。 楽しいことだけ食べて生きていけたらいいのに、ちょっとだけさみしくなった。
グルメエッセイ漫画が狂おしいほど好き。 お洒落さや健康志向は控えめだとうれしい。拘りと雑さがいい感じに同居してるとなおさらうれしい。 さよなら、レバ刺し~禁止までの438日間の作者さんなので、食への偏愛っぷりが素晴らしい。 筋子が好きすぎてお取り寄せしたり自分で仕込んだりする拘りっぷり、かと思えば油や粉末スープ舐めて酒飲む怠惰な一面もあり。 酒と食を楽しむための努力は惜しまないけど、「丁寧な暮らし」みたいなものとは程遠い感じがとても好き。めちゃくちゃ好感が持てる! 人に言うの恥ずかしいけど美味しいご飯ってあるよね!を肯定してくれる漫画でした。
こういうテーマだとモヤモヤうじうじしがちだけど、最初から最後までずっと爽やか。はやく童貞を捨てたいけど、愛する彼女を大事にしたいから、何をするにも我慢の日々、な主人公。だけど彼女は実は…そしてそこから最後、彼女が自分の本心に気付けるところが最高に好きです。ただタイトルに飯ってありますけど、グルメ要素はそこまで強くないです。
なんか絵の感じが違うなと思ったら昔の作品を最近電子書籍にしたのか。まあレバ刺しが禁止されたのもだいぶ前だからそりゃそうだよな思いながら読んだ。レバ刺し自体好きか嫌いかと言われたらそんなに好きというほどでもないがこのマンガを読んだせいでむちゃくちゃ食いたくなった。後半に登場するポストレバ刺しの店は行ったことがあるが全く同じ感想だった。蠍はまじで表現できない味だった。 読んでて思ったけどこれ「鉄鍋のジャン」を読んでいるとより楽しめるかも。「ドリアンと酒」や「カエルの湯卵管」ネタが登場していた
※ネタバレを含むクチコミです。
総勢23人もの漫画家先生たちが、 肉に関する思いや思い出や思い込みなどを かなり自由にエッセイ的に描いていらっしゃる。 さすがに肉を嫌いという人は少ないし、 肉と言えばエネルギーの塊だし、 マンガ連載という激務をこなしている先生方は それぞれに肉を味わうことで英気を養って 仕事を頑張っている方が多いみたい。 それでも各先生ごとに結構な個性の違いがあり、 谷口奈津子先生と宇野ユキアキ先生は それぞれに「生肉」の持つ魔性的な魅力について 描かれていますが話の内容はかなり違う。 大井昌和先生と横田卓馬先生はともに 「編集さんにご馳走してもらった初の高級しゃぶしゃぶ」 について描かれていますが、感想は正反対。 棚橋なもしろ先生は肉食女子会エピソードをもとにして いかに肉が下衆トークの醍醐味を増すかについて語り、 大島千春先生は肉を煮込むことで心がいかに安らぐか を描いています。 こうした各先生のエピソードを読むと、 普通の書評を読むよりも、もっとよりわかりやすく 「ああ、この先生は多分こういうマンガを描いているのだろうな」 と、わかったような気になります。 大島千春先生の「いぶり暮らし」は読んだことがあるので 「いぶり暮らしの作者の先生らしい肉マンガだなあ」 と思いましたし。 こういうエッセイ漫画集って、 今まで知らなかった漫画や先生を知るいい本かもしれませんね。 読んでみて、自分と肉の好き嫌いや拘りが似ている先生とか、 先生の名前や代表作の名前は知っているけれども 読んだことは無かった、という先生に興味を覚えて その先生の作品を読んでみる気になる人も 多いのではないでしょうか? 最初から、そういうPR的な効果を狙ったエッセイ集なのかな? 私も棚橋先生の回を読んで、 「この先生の漫画って思っていたより下衆くて面白いかもな」 と興味を持ちました。 色々と違っていたらスミマセン(笑)
みんな好きな人の見たい部分しか見ない。と言うか見たくない。でも本当の人間関係って「自分の理想」って色眼鏡を外した所にあるって気がつかされる漫画。ポップな絵が少し重いテーマを軽く読ませてくれるいい漫画。
もう会えないと思うと会いたくなるし、忘れていてもふと思い出してさみしくなる。 レバ刺しのない世界線にすっかり慣れてしまったけど、この漫画を読んでしまったがためにまた食べたくなってしまった…。 創作物だと別れることが決まっていても、最後にまた巡り会えたりとか新しい出会いがあったりとか何かしらの希望が描かれたりすることが多いけど、もうレバ刺しは無いというラストシーンがわかっているので余計辛い。 馬刺しもうまいしレバテキもうまいしレバ刺し風のアレンジ料理もうまいけど、やっぱりレバ刺しうまかったよねまた食べたいよね…と喪失感に襲われています。 レバ刺し食べたい気分のときはマグロとかカツオのお刺身をうすく切ってごま油と塩で食べるとちょっとそれっぽくて美味しいです。
この本の発売当時、とにかく表紙のインパクトが凄かったのを覚えています。 レバ刺しを食べたことがないのに何か惹かれるものがあったのと、ユッケ食中毒事件のせいでせっかくの連載が打ち切り危機に晒されるという運命のいたずら。 それでもなんとか一冊の本として成立してますので、電子化を機に読まねばと思った次第です。 生肉の提供規制に振り回されて、最終的にはゲテモノを食べに行く流れになってしまってますが、常に食に対して正直に美味いものは美味い、不味いものは不味いで貫く姿勢は読んでて好印象です。 牛のレバ刺し、食べられるなら食べてみたいですが、著者は独特の臭みと苦味が美味しいと言ってるのでなんとなく苦手な気がする。笑
人生に悩める漫画家が、思い切って知識・興味ゼロから始める登山エッセイマンガ。 読んでる途中で、登山マンガを4コマで描くってふつうはやらないよなーと気づいた。たまにコマぶち抜きで景色を描いたりするけど、文字情報もわりと多いし。 にもかかわらず苦なく読めるというのは著者の力量なんだと思います。 著者の谷口さんはクリエイターの友だちが多くて、漫画家仲間の横槍メンゴ、映像作家ひらのりょう氏、イラストレーターのせきやゆりえさんなど今読むと錚々たるメンツで山登りしてます。 面白いのが、クリエイター特有の昼夜逆転生活のせいなのか知らないが、登場人物の半分以上の人間が待ち合わせに遅刻する。それも大幅に。 著者も最初に書いているように、本書は山登りの参考書的な役割ではなく、若手クリエイターの不安だらけの人生と山登りをリンクさせて一冊にしているものなのです。 が、大手アウトドアメーカーの協力により、装備などの参考情報は得られると思います。 最後は、色々あったけどみんなのおかげで乗り越えられたよね、登山だけに。 …みたいな感じです。
ある話とない話だったらない話の方がおもしろい。種明かしされなければずっとずっと楽しいままなのに。 転校生の卯月ちゃんはとっても可愛くてお金持ち。トリプルアクセル飛べるし、人気アーティストと親戚だし、5ヶ国語話せてセグウェイ持ってて家には暖炉とエレベーターがあってサルを飼ってるらしい。 あっという間に人気者になったけど、あっという間に嘘がバレて学校に来なくなった。 嘘つきがバレたあと、卯月ちゃんと主人公のメイが一緒に遊ぶシーンが夢のように楽しそう。 でも、夢は永く続かない。夢だと気づいたらもう終わってしまう。 卯月ちゃんはメイを忘れてしまうんだろうけど、メイは卯月ちゃんを忘れないんだろうなと思った。 楽しいことだけ食べて生きていけたらいいのに、ちょっとだけさみしくなった。