<ログライン> 漫画家さんの日常&お仕事もの。 <ここがオススメ!> お仕事×微百合を堂々とやってくれる。 お前最高過ぎひんか?という作品。 当初こそ下ネタ&ギャグ多めだけれど、巻数が進むに連れ、泣かせにもかかってくる。 おバカ映画で泣かせた方が格好良いという、ポンポさんですかってんだい!!という傑作。 ところどころで、作者のくずしろ先生の本音なんだろうなぁというセリフが飛び出したり、アニメ化について作中でも言及されたりと、フィクションでもありながら、ノンフィクションでもある内容になっていたり。 基本的にのんびりと笑いながら読めるので、リラックスしたい時や疲れている時にもオススメ。 ちなみに、くずしろ先生の作品の一つである『永世乙女の戦い方』の塔子さんもスピンオフで登場するので、『永世乙女の戦い方』もご一緒にぜひ! <この作品が好きなら……> ・ふたりエスケープ https://manba.co.jp/boards/126172 ・ゆるキャン△ https://manba.co.jp/boards/56054 ・永世乙女の戦い方 https://manba.co.jp/boards/104009
Nintendo DSで遊んだ、あのゲームを思い出すタイトル。 一人の女性を振り向かせようとがんばったあのゲームの主人公。一途な人でした。 一方こちらは、定子様にメロメロな清少納言。 おかわいらしい、定子様。 仕える清少納言の思いが「姫のためなら死ねる」なんだなと、序盤から察することができます。 一途っぷりは、あのゲームの主人公と煮ているかもしれません。 一巻表紙だと、青いほうが清少納言で、ピンクのほうが中宮定子様です。 ちなみに中宮ってなんぞやと思ったら、天皇の后だったんですね。 まだ10代前半というのに。 と思ったら、天皇のほうが更に若かった。 藤原氏が栄華を極めた時代はそんなかんじだったと、歴史の授業で習ったような…。 細かいことはわからなくても、そうでなくても楽しめる、平安後宮4コマギャグ漫画です。 安心して読めます。 がんばれ、清少納言。
※ネタバレを含むクチコミです。
一巻無料でなんとなく読んだら、なにこれ、すごくおもしろい。 あはは、でなくて、興味深いほうのおもしろさ。 帰宅した主人公。 玄関を開けて出てきた美人さんに対して主人公のモノローグ。 ――嫁です。 ページをめくって、追加モノローグ。 ――兄の嫁です。 この流れに、グッと心を持っていかれた。 その前に兄が死んだ話をされている。 それでも兄の嫁と、兄との思い出を語り合いつつ暮らしている。 ――両親は昔 死んで 兄も半年前に死んで ――今は 兄の嫁と 暮らしています ――ただ それだけの話です 主人公のモノローグはたんたんとしている。 なんてことない日常が綴られているのに、少し歪な関係が加わるせいで、相手を利用していると罪悪感が端々からこぼれてしまう。 幸せそうにしているのに、どこかうまくいってない。 うまくいってるように思えると、出てくる亡くなった兄の影。 ふたりとも、喪失感を受け入れないといけない。 一巻まで読んだところだと、幸せな日常に見えてどこか欠けていてつらい。 あらすじに「日常センシティブストーリー」と聞き慣れない単語があるのは、この気持ちをあらわしているんだろうか。
女子高生が聴覚障害者のクラスメイトと心を通わせる過程を描くこの作品。ライトなノリの台詞の遣り取りの中に心の揺れを幾重にも描いて、ハッとさせられる事の多い内容となっています。 聴覚障害の描き方がステレオタイプで無く(参考文献の多さからも窺えるのですが)一人の「その人固有の障害という特性を持つ」女性のリアルが見えてくる様です。そしてその特性故に周囲と壁を作り、入学早々孤立する彼女に、懸命に、悩みながらもきちんと意思を確かめながら接する主人公。 彼女固有の障害についてストーリーの流れで分かりやすく描写されていて、孤独を深める理由が心に響く。それ故に真摯に関わってくる主人公に、彼女が少しずつ心を許す描写にも説得力が生まれるのです。 しかしここで、一つの謎が生まれます。 なぜ主人公は、彼女に関わろうとするのか。 正義感や同情ではない。ただ相手を知りたいと強く願う主人公の動機は……私は誰かと仲良くなりたいと思う時、実はその人に理由無く、目を惹かれてはいなかったかと思い返す。 彼女との出会い、習いに行っていたピアノの女性教師の結婚……そう、これは間違いなく、百合の物語なのです。
『笑顔のたえない職場です。』というタイトルから ブラック企業の話かな? と思ったら、残念な漫画家(主人公)×クールな編集担当者という、ちょっと愛が重くて面倒くさいイチャこら劇で良かったです。 安心しました。 不幸な子は一人もいなかったです。 ちょっと百合っぽい展開もあるのですが、そこまでガッツリじゃないのが自分にとって良かったです。 というか、職場、可愛い女の子しかでてこないので、第3者としては眺めているだけで眼福になります。 笑顔がたえない、そういうことかと。 ツンデレなアシスタントも、良いスパイスです。 主人公をうまいように転がす感じだったり、二人の漫才のような掛け合いが読んでいて面白いです。 主人公は残念な感じですが、漫画家としては才能ある感じなので、 どう成長して花開いていくのか、今後も楽しみです。
くずしろ先生、コミック百合姫での二本の短期集中連載。 前半は『ラブデス』。互いを好きな二人のJKは嫉妬や猜疑心を相手にぶつけるが、そのぶつかり方が強烈。様々な武器を駆使して相手を「殺し」にかかる。 派手に戦い傷付け合いながら、感情が遂に相手に届くと一転、甘々のベタベタに。なんだこれ、極端すぎる。殺伐からデレへの振り幅が強烈な、タチの悪い痴話喧嘩は最早笑えるレベル。ニヤニヤしながら「末長く戦闘しろ」と思ってしまう。 後半は『にこちゅう』。タバコ吸いの二人のJK。キスの味はタバコの味?というところから始まって、周囲からは悪そうに見える二人が、見えないところでイチャイチャデレデレする、という「不良百合」。 いかにもガラの悪そうな二人が、一転甘々な雰囲気でお互いを受け入れる百合は、やはりギャップが凄い。でも本当のお互いを理解し合う二人はえらく純情で、とてもカワイイ。
魔界の悪魔を呼び出した、小4の桜。悪魔セーレ(男)に魂を差し出して願ったのは……「ママになって!」 ……悪魔に頼む事じゃない! 悪魔セーレにしてみたら、今迄に考えたことも無いケース。そもそも何を求められているのかも分からず、母親と死別していて母子関係が分からない桜の、曖昧な願望に振り回される。 何か頼まれると、強力な魔力と悪魔の価値観でダークに張り切るセーレは、「そうじゃない!」と桜に突っ込まれる。色々分かっていない悪魔が悪いようで、突っ込む少女も賢いが何かズレてる……?というヘンテコなやり取りが、凄く笑える。 セーレと桜の「二人の」契約は、桜が独断で行ったため、さらに面倒なことになる。次々と増えていく登場人物……!その都度、割ときちんと対応していくセーレだが、悪魔の凄みが隠しきれず、結果ツッコミどころ満載! セーレが家事面でも精神面でも、桜と家族を助ける存在になるのかどうか……先行き未知数のかなりぶっ飛んだ、悪魔男子の〈継母〉コメディ。桜の寂しさも描かれ、人間の機微と「察する」ことを覚えつつあるセーレの対応力に期待! (去年の作品ですが……2020年5月時点で次巻が未定なので応援!)
同著者の作品「千早さんはそのままでいい」が好きで、将棋マンガも好きだったので、ある種流れで読んでしまったが、いい作品に出会えた。 女流棋士を題材にした作品だが、特に気に入ったのが、主人公がその業界ではいたって「普通」な感じなところ。 もちろん主人公になるくらいなので、ある種センスみたいなものはあるようだが、神童だったとか、業界から一目おかれるズバ抜けた才能があるとかない。 なんなら奨励会に通う年下に、ハンデをもらうくらいだ。 伝聞推定だが、将棋界とは、幼少の頃から化け物みたいな強さでしかプロにはなれないし、ゆくゆく生き残っていくにはそれ以上でないと厳しいと聞いているなかで、主人公の能力はいたって平均値(ちょっと強い?)くらいの印象しかない。 ずっと続けていくのかも不明だ。 ただ、将棋を教えてくれた憧れの女流棋士と指したい、その一心のみで指している。 この普通なのが、なんとも良いんです。 将棋よく知らない一般人と目線が揃うというか、特に女流はぬるま湯とか腰抜けとか、この普通さに女流の現実を切り込んできちゃうのもいい。 そんな主人公の香が、これからどう化けていくのか、そのきっかけは何なのか、将棋界における女流の現実と、どう立ち向かうのか? 色々、今後が楽しみな作品です。
"女流棋士"に絞って描いているのは新しい。タイトルの「永世乙女の戦い方」も、純粋な将棋の対局としての戦いという意味ももちろんあるだろうけど、棋士を目指していくのか、女流棋士として活動するのか、将棋のプロとしての異なる"生き方"という意味も含まれてそう。 くずしろさんって新規のキャラを出す時に作中で関係性を組み立てるのではなく、既に関係性のあるキャラを出して掛け合いの中で盛り上がりまで全速力で持ってくのが上手いなぁと感じていて、特に今作はバトルの要素がある分特にその上手さが際立つ。 将棋の盤上の状態というよりも対局の状況・趨勢を2人の闘いとして躍動的に魅せる画面作りをしてくれているので、将棋に詳しくなくても対局に引き込まれる。 そして絵力と合わせてセリフの力も強い。1ページ目からもう破壊力抜群。 にしても、強い言葉を使ってそのまんま強く見えるんだからずるい。 1巻まで読了
<ログライン> 漫画家さんの日常&お仕事もの。 <ここがオススメ!> お仕事×微百合を堂々とやってくれる。 お前最高過ぎひんか?という作品。 当初こそ下ネタ&ギャグ多めだけれど、巻数が進むに連れ、泣かせにもかかってくる。 おバカ映画で泣かせた方が格好良いという、ポンポさんですかってんだい!!という傑作。 ところどころで、作者のくずしろ先生の本音なんだろうなぁというセリフが飛び出したり、アニメ化について作中でも言及されたりと、フィクションでもありながら、ノンフィクションでもある内容になっていたり。 基本的にのんびりと笑いながら読めるので、リラックスしたい時や疲れている時にもオススメ。 ちなみに、くずしろ先生の作品の一つである『永世乙女の戦い方』の塔子さんもスピンオフで登場するので、『永世乙女の戦い方』もご一緒にぜひ! <この作品が好きなら……> ・ふたりエスケープ https://manba.co.jp/boards/126172 ・ゆるキャン△ https://manba.co.jp/boards/56054 ・永世乙女の戦い方 https://manba.co.jp/boards/104009