ブラックユーモアに溢れた一冊。
速さは正義!
コチラも感想がなかったのでクチコミ。 八音橋ナオキ氏の読切は、たぶん全部読んでると思うけど、今回も”走り屋”モノだったので「女の子を高速で走らせるのがホントに好きなんだな…」というブレない感じがあって良い…。速さだけでも充分に魅力はあるのだけど、他の何かが描け合わさったらもっと凄い作品に化けそう。
ド派手なスピードスケート競技読切
スピードスケート競技のエース選手とサポート役の少年の物語。俺様系のエースと、控えめな性格の相方の凸凹コンビながら、終盤にかけてボルテージが上がり続け、レース中に二人の関係性が変化していくのが面白かった。絵はめっちゃ派手でカッコ良いのだが、現実より大分誇張されている。しかしその分、もの凄い疾走感が生み出されているように思う。
生命力を感じる漫画
すごいタイトルですけど、1巻表紙の女の子は本作の主人公・チコちゃんで、4巻の表紙にいるのがトモちゃんです。 どうしてこのタイトルにしたのかは、はっきり描かれてません。ただひとつ言えることは、トモちゃんの見た目は個性的だけど中身は優しさで満ちている。もしもトモちゃんがチコちゃんのところに来なかったら、チコちゃんは、車谷は、陽介先生は、アントニオ、アンソニー、ジュンユ、ミミちゃん、鯛造くん、みんなどうなっていたろうかと考えてしまう。心に澱を溜めたまま、死んだように生きるか、生きるのをやめていたか。どちらかのような気がする。 でもトモちゃんがみんなを幸せにしたのではなく、何かのきっかけで動いたものがいろんなところにぶつかって、欠けたりひび割れたりしながらも、本来の輝きを取り戻きていく、という話なのかなー、と書いてて思いました。
11.27発売の作品集は絶対買ったほうがいい、たぶん
優しくて悲しくて痛くて甘くて、鍵のかかる箱に入れてそっとしまって置きたくなるような作品でした。 トーチwebでは『僕のジル』と『君はそれでも優しかった』の2作が公開されています(20.11.05現在)。 どちらもユニコーンやグリフィン、ピポグリフといった伝説の生き物と人間による物語が描かれています。 自分以外のなにものかに対して、側にいたいとか優しくしたいというのは人間の身勝手な感情なのでしょうか。自分が傷つきたくないから、寂しくなりたくないから、愛するという言葉を使って行動するのかもしれません。 人間が作り出したものならどうなるのでしょう。教育された優しさは本当の優しさとは異なるのでしょうか。 自然に生まれ出づるものだけが真実だとしたら、ひどく人道的に道徳的に産まれ落ち、十分な教育を受けて生きてきた私たちは作られたものなのかもしれません。 愛って何なんでしょう。馬鹿みたいに泣きたくなりました。 でも、悲しいだけの物語ではありません。愛に満ちた悲しくも優しい物語です。 作品集、手元に置いておきたい。優しさも悲しさも忘れないように、鍵はかけずにしまっておきたいです。
庶民的だが哲学的、個人的だが家族的でもある酒日記
グルメ漫画といえば登場人物、特に主人公は 食の見識や味覚、調理技術に優れていたり拘りがあったり、 なんて凄い人なんだ、と読者をうならせるのが普通。 ところがこの漫画の主人公・須賀原洋行先生(実在)は 素人っぽさに溢れている。 日本酒・地酒歴は何十年にも及ぶものの、 かつては日本酒なんか旨いと思わず好きでもなかった。 ところが「夏子の酒」を読んで日本酒に興味を持ち、 仕事と一石二鳥をかねるために酒肴漫画の企画を 編集部に持ち込み、毎回、色んな酒と自作の肴を 味わう漫画の連載を始めるという、見事なまでな庶民ぶり。 酒や肴の知識もテレビやネットで吸収し、 それをなんのてらいもためらいもなく漫画にしている。 「タモリ倶楽部でやっていたから美味いはず」とか。 酒や肴の好みや拘りもあっさり変わったりする。 純米酒主義から本醸造酒肯定に変化したりするし、 酒の肴としてのオデンにもこだわりがあったはずなのに、 漫画の「おせん」を読んで改めたりするし。 だがそれだけに、無駄にカタチやミエにとらわれない、 独特な感想や意見や表現が続出する。 正直、絵は個性的ではあるが上手いとは言い難い。 ギャグやオチも結構ベタだと想う。 しかし、他の漫画家先生では絶対に出せない味を しっかりと醸し出している。 酒のセレクトも独特だし、自作の肴も 手軽なものもあるが、かなり凝ったものまで作ったりしている。 グルメ漫画で酒の肴を描くなら、簡単お手軽で読者も 作ってみたくなるものとか、逆にそこまで絶対に 手間をかけられないと諦観する豪華で贅沢品を描くか、 どっちかになりそうなものだが、須賀原先生の肴は ワリと微妙に 「美味そうだし作れそうだけれど メンドクサイから作る気にならない」 といった感じのものが多い。 読者が漫画に求めるニーズを外しているような気もする。 だが、そのへんが須賀原先生の哲学的な部分で それがよく出ている漫画、という感じがした(笑)。 実在ニョーボのヨシエさんや 息子(連載当初は未成年)も話に加わってきて 好き放題に個性的な発言を連発し各話は進行する。 酒と肴がテーマの漫画のわりには楽しい家族漫画でもある。 須賀原先生らしい個性的な 「酒のある家族日記」漫画だと想う。
インテリなのか?
全編通して細いことに対してインテリヤクザの文さんがツッコミを入れていくと内。納得いくのツッコミと納得いかないツッコミもあったりもするがおしなべて面白い。 個人的に最高だった回はぶんさんが助っ人として工場のテレビ番組をつくる回。正直すぎる内容と流れそれからのオチが最高だった。
SMAPをネタにしたギャグ漫画
SMAPや冨樫義博をディスりまくった作品。 こち亀の秋本治のネタにした回は掲載されなかったけど、読みたかった。
ヤクザのドMホモと傷跡フェチの内科医のこじれた恋愛
映画化していたので気になって読んでみました。 人間の矛盾で出来ている様が、深くえぐるようで愛おしいです。
主人公・万次が幕末を動かす話
沙村広明先生のファンなので読んでみました。 絵が上手く、とくに戦闘シーンが素晴らしい。ストーリーの展開もいい。キャラクターも魅力的です!
つのま♡るみ先生が再降臨
※ネタバレを含むクチコミです。
あの頃の世紀末。
久々に読み返して、この作品の時代の空気を少し思い出しました。 東西冷戦の真っ只中、日本はバブルで好景気でしたが、「核兵器」への恐怖は潜在的に感じられていました(それを明らかな形で作品にしたのは「沈黙の艦隊」だと思います)。 この作品は、突然未来へタイムリープをした少年達が、荒廃した日本で故郷・東京を目指すという物語です。 リアルタイムで読んでいない方には恐らく今一つピンとこない部分もあると思いますが、80年代らしい作品だと、懐かしさとともに感じました。 原作の工藤かずやさんは浦沢直樹さんとの「パイナップル・アーミー」が最も有名なタイトルだと思いますが、北崎拓さんというラブストーリーの名手と組んで、こんなハードな作品を描いていたということも、意外性とともに記憶に残っています。
本格派でエンタメもしてる諜報(スパイ)漫画の良作
日本はスパイ天国などとよく言われてるそうですが、実は世界各国からの工作活動をギリギリのところで防ぎ、陰で日本を守り続けてきた一族がいたのです。(という設定) その名も「阿賀一族」。800年にわたり日本の諜報活動を担ってきた一族の末裔である、父とその娘が主人公。一族の誇りを持ちながら娘には手を焼いてる父親ですが、いざ政府から仕事の依頼を受ければ、各国のスパイたちを相手取り、情報戦や派手な戦いを繰り広げます。次第に娘の方もスパイの才能が開花して…。 原作は真刈信二氏ということで、設定やストーリー構成は言うまでもなく本格派。しかし落ち着いた展開ばかりでなく、映画のようなエンタメ要素(アクションやお色気シーン)もバランス良く盛り込まれています。作画も非常に洗練されていて、重厚感のあるストーリーにふさわしいカッコ良さがあるのです。 何かきっかけさえあれば、もっと人気が出たはずの作品だと思うのですが、6巻という微妙な巻数で終わってしまいました。せめて10巻くらいまで続いても良かったのに…。最新の情勢を取り入れて、いつか続編とか始まったら面白いと思うのですが。
中学生の時に読んですげー好きだった
俺の全く知らなかったアメリカの訴訟社会というものなんとなく理解させてくれた漫画。俺に真刈信二と中山昌亮に対しての絶対的な信頼感を植えつけた漫画でもある。 個人的に印象深い話は最初の「電話機のノイズ」 と「砂の匂い」日本側のルールとアメリカのルールの考え方などがわかりやすく説明されていた。 あと定期的に事務所のパートナーが変わるんだけどやっぱり一番好きなのはミスサマーかな。自分の夢に向かって居心地の良い事務所を退職するすげーいい キャサリン・アイリスのコンビも印象深くてや後はギャラのアップを提示したけど 条件を見て別の職場に行くという合理的な部分が今まで読んだ漫画ではなかったので良かった。
週に一度と言わず何度でも自分にごほうびあげましょうよ
咲子ちゃん一生懸命でめちゃくちゃ大好きです。頑張って働いて週に一度ごほうびで美味しいものを食べることを楽しみにしているOLさんです。食べるのも作るのも外食も全力で楽しんでるのがいいし、食べてるときの幸せな表情がとにかく可愛いです。お花の髪飾りも眼鏡も可愛い。同僚の小湊さんも可愛い。 咲子ちゃんの可愛さは造形だけじゃなくて、一生懸命なところがよいんですよね。週に一度のごほうびごはん制度をはじめたきっかけのエピソードは、田舎から上京してきた頃や新社会人として就職したばっかりの頃のことを思い出してほろりときちゃいました。思わず応援したくなっちゃう女の子、それが咲子ちゃんなんです。 妹の友達のさつきちゃんをもてなすエピソードも好き、主任と梅干し割飲むエピソードも好き、優しくて人間味あふれるお話がいっぱいなんですね。 今日や明日が憂鬱なひとも、頑張ったあとは自分へのごほうびあげましょうね。そしたら咲子ちゃんみたいに優しくなれるはずなので。 明日の分もって作り置きしたお料理全部食べちゃうのも可愛い。わかるわかる。
どっからどう見ても女の子や〜
内容は当然ながらあらすじのとおりなんですが、メイクした日浦くんがとてつもない激カワ女子で、そんな自分をわりとあっさり受け入れて、セーラー服を着て登校し始める…という人生大逆転ぶりが半端ない。なので設定としては男子同士の恋愛に発展するということなんだろうけど、読んでてとてもBLとは思えない。だってどっからどう見ても女の子なんだもん…! (そもそもBLレーベルではないのだが) ちょっとしたことでキャラが赤面してばかりの漫画は好みではないので、2巻以降もこの感じが続くのか、関係性がしっかり変わっていくのかでオススメ度が変わってくるかな…。
子供達が抱える問題を法で裁く
※ネタバレを含むクチコミです。
もろ八宝菜のパクリ
青ちゃんのお父さんがそのまま八宝菜。 作者さんの「東京!」もヘタリアっぽさあるし大丈夫? 少年誌だけど女性向けかなぁ。
正体不明の謎の塔"バベル"の中で繰り広げられるバトルサバイバル
バベル内で消息を絶った姉を追って自衛隊員になることを夢見ていた主人公の大牙。しかしある日突然、幼なじみの優愛と一緒に、気付くと塔の中にいた。 そこで最初に見つけたのは、人の手首とペンで書かれた「ここで書いた言葉は実体化する」という文字。そこから起こる残酷で衝撃的な出来事が唐突過ぎてついていくのが大変。笑 大牙は塔の中で生き残り、姉・真白にもう一度会うことは出来るのか。
BLかと思ってたら違った
私はもう心が汚れているようでした。 この「おじさんと野獣」は所謂「美女と野獣」の美女がおじさんになったもの…と思えばいいだろう。 ただちょっと違うのはおじさんには美しい双子の娘達と無口だけどかわいい息子、そして義母に従順で無感情な妻と、美しい事で有名なタレントでもある義母というちゃんとした家族がいて、おじさんは婿養子で色々と情けないという事だ。 だけど、そんなおじさんはとても魅力的だった。 おじさんに感情移入してしまうところも多々あり、おじさんが周囲から受けるアドバイスが心に刺さり、おじさんのようになりたいと思った。 一方野獣は野獣だった。 本当に野獣で、意味がわからない。唐突だ。 なんでやねん、と言いたくなる展開だ。でも良いと思う、なぜなら全3巻を読み終わる頃にはきっと読者は彼のことが好きで、応援してしまうから。
撮る/撮られる三角関係
舞台は岩手県盛岡市。高三のあかりは写真を撮る同級生・ユキと出会い、新しい世界を教わり、恋をする。 写真家を目指すユキと、彼女を追うあかりの撮る/撮られるが入れ替わる関係性。写真から互いの心を知る繊細さ。傷つく顔を撮らずにはいられないエモーション。「写真」を介して伝えられる感情は、多彩だ。 あかりの恋を軸に物語は進むが、あかりに恋する野球部の凛太郎、幼馴染の凛太郎を見つめるユキという三角関係が生まれ、切なさを加速させる。 それぞれが互いの弱さにつけ込み、都合良く築く関係性は、一時の安心の後、容易に崩壊する。その度に突きつけられる本心に、耐え切れず剥き出しになる感情は息苦しい。 一見「百合に挟まる」凛太郎だが、彼の恋心と真心が次第に見えると、彼のままならさが可哀想になってくる。彼も含めた三人それぞれに「受け入れられなかった」という瞬間が描かれ、崩れ落ちる苦しみの物語には〈三人の〉曲げられない恋心があり、それを突き詰めた先にある終局に感極まる。 三人のその後の、平和を祈りたくなる物語だ。
二人で一人って・・・。
役者が、役者の友人のために全てを投げうってプライベートまでも支えて、自分より友人のことを中心に考えて生活していられるって、どうなんだろう? 自分の才能に限界を感じているので、少しでも、役に立つならと心から思えるのだろうか? 二人でひとりって、いつまで続けられる? 多家良が自立していくことで、友仁にどんな変化が起こってくるのか? 本当の自分の気持ちに気づいていくのか? 色んな疑問を今後の展開で楽しみたい。
かわいそうな男がAV男優になって元気になる話
そして始まったAV男優。見た目がかわいいと思ってたらどうやらカエルなのだそうな。オタマジャクシを出すからカエルなんだとか(シモネタでした) そもそものAV男優という仕事の裏側の話(どうやって構成されてるのか、撮影してるとどんな状況なのかとか)を説明してくれてる感じ。勝手な印象でAV男優って履いて捨てるほどいるのかと思ってたけどそうでもないのかも(ごめんなさい) なんでこれに辿り着いたのか忘れたけど…とりあえず面白かったので2巻を待ーつ!
原作よりも漫画の方が好きな
島でクラスメイト同士で殺し合いをするがどうも中学生には見えないキャラクターとむちゃくちゃな表現で話が進んでいく。やっぱり田口雅之の絵では独特で最高だった。 川田章吾がどう考えても中学生じゃなくおっさんにしか見えなかった 。
昔、弟がこのマンガを購入して読んだのですが、良いセンスをしているなあと思います。 4コマのシュールギャグですが、デフォルメの効いた絵でブラックユーモアを飛ばす様は初の単行本とは思えませんでした(電話の発明者のベルにイタズラ電話をかけてみる、という発想とか好きでした)。 当時小学生だった弟によるジャケ買いですが、兄の人生を少し豊かにしてくれた作品です。