二人の絆が、ボールを繋ぐよ!
とかくマスコミやカメラ小僧の下衆な視線に晒されがちな、ビーチバレーという競技。本当はこんなにも魅せるスポーツなのかと、本作を読むと驚かされる。 沖縄の青い空、白い砂浜。 そこを躍動する若い身体! 柔らかい砂地のおかげで、ハードに転がれる特性を活かして、とにかく女子高生達のプレイが伸びやかで、大胆だ。 様々なアングルで、プレイの迫力と勢いを描き、試合をグイグイと読ませる。線が細い事を除けば、マガジン等で連載でもおかしくない、勢いのある表現だ。 一方で、例えば試合用の水着を買うのに、機能性も重要だけど可愛さも大事だよね、という感覚はスポ根的感覚を和らげてくれる。 一度は挫折したかなたの復帰を、元気に後押しするはるかと、それに応えるかなた。二人の息の合ったプレイと、醸成される信頼関係に胸が熱くなる。見ているこちらが照れ臭い二人のやり取りは、明るく真っ直ぐなロマンシス。 (ロマンシス=女子の強固な友情、恋愛に見える程の親しい関係。日本人による造語) 戦略的な部分もかなり緻密で、ビーチバレーの面白さに溢れているこの作品。見開きがド迫力なので、大きめのタブレットで見ると最高!
ビーチバレーの何が見どころ?なんて言うと割とゲスい男の目線で物語られがちなのかなという印象だけど(実際、このマンガも構図は明らかにそういう層を狙っての構図だろうなっていうのが多いんだけど、むしろそこが逆に珍しくて良いとも思う。拗らせてる著者なのでそこも楽しむべき)
内容としてはちゃんとビーチバレーしてるプレイヤー達のお話。
普段全く知る機会がなかったのでなかなか参考になるし、ルールも、努力の方向性も面白い。
スタイル抜群なかわいい女子たちがビキニでひたすらビーチバレーしているマンガであるのには変わらないし、そこを取っ掛かりにしても最後まで満足できそうなマンガ。もちろん青春もあるのだ、スポーツだからね!