ネタバレ

2009年に、漫画ゴラクで短期集中連載されていた作品。

サブタイトルに「事件記者・加納真悟シリーズ」って入ってますが、結局、これ一作で終わっちゃいました。これも、昔のゴラクにはよくあったケースですけど。…今もかな?
連載とは言え、これ原作付きで、全話書き上げて順次掲載していくスタイルですね。だから、迷走もなくスッキリ読めるのですが、あんまりヒネリもなく一直線に話が進むのは、良し悪しでしょうか。

  • "フーダニット"(犯人誰?)
  • "ハウダニット"(手口どうやったん?)
  • "ホワイダニット"(動機何?)

上記は、ミステリの三要素ですが、この物語は"ホワイダニット"に全振りしているので、他の二要素は雑です。一応、死刑囚・田辺が遺言で遺産のありかを暗号にして、加納に託した時にそれを解く、と言う展開はあるんですが、それ位ですか。
それで良いのか?という気もしますが「そんなことは、もうどうでもいいんだ」と言うメッセージがラストの方で明かされるので、それも納得出来るんですけどね。

話が展開せず、後から読み直すと全然伏線でも何でもなかった上巻の日本から、下巻で舞台をフィリピン、しかもルソン島に移すんですが、そこから話がドライブしていくのです。
そして、舞台をフィリピンにしたのには必然があって、彼の国における国民性や社会システムが、物語の根幹になっているんです。とは言え、唐突に山下財宝の話が出てきて「…?!」でしたが、それもオチに絡んでくるので、「そ、そうなのか?」と変に納得させられてしまいましたわ。

些末なツッコミどころは幾つかあるんですが、まぁ、ゴラク掲載作品ですし、サクッと読むのが良いのかもしれません。実際、久しぶりに読み返したら、結構面白かったです。

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はるちゃん 高知県・久礼編

はるちゃん 高知県・久礼編

高知県、久礼市の温泉旅館「土佐本陣」で働く元気者の仲居はるちゃん。この宿の主人である義理の父とのギクシャクした親子関係に悩みながらも、訪れる客たちの心を温める女の子の物語。家族と一緒の旅、逃れの旅、思い出巡りの旅……あなたの旅のそばに、はるちゃんがいる!

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