初対面から親友になる?!
どんどん便利になる世の中。昔はなんでも人の手で行っていた様子がわかる漫画です。上司のお手伝い仕事をすぐに任せてもらえる新人主人公。裏表がなく思った事をストレートに言える主人公は仲間外れになることなく、相方と一緒に仕事を任せてもらえることに。ありがちな女性同士のトラブルに発展しないパターンで読み進めてしまいます。
日本初のコンピュータに関する、実話を元にしたフィクションのようです。
計算を女性がしていたという話は、アメリカの宇宙開発の話で聞いたことがあったのですが、日本でも計算手の仕事があったことに驚きました。
そして、計算手の仕事がコンピュータに奪われると言っていた事も今は昔。
それが当たり前になって、新たな仕事が生まれ、その仕事が奪われる!と言い‥と、繰り返しているんだなと気付かさせられました。
しかし、昔の人はなんでも自分で作ってしまって、すごいですね。
仕組みを理解できたら作れるのかと思ったのですが、日本初のコンピュータの仕組みを読んでみてもさっぱり理解できませんでした。
作中に登場する岡城課長に当たる方は、現実では岡崎文次さんという方だそうです。
主人公の中村美樹子さんにあたる計算手の女性は、存在は書かれていても名前は出てきません。
序盤にあった「仕方ない。女に生まれたから」というシーンと、最後のシーンを思い出してしまいます。
ぜひ最後の場面は存在していてほしいです。
それから女は計算が苦手といわれる印象があったのですが、整数の四則演算どころか対数と言っている点にもびっくりしました。
めちゃくちゃ計算しています。仕事として計算しています。
思い込みはいけませんね。
日本初のコンピュータについて気になった方は、FUJICに関するWikipediaと、Wiki内参考文献にある岡崎文次さんによるドキュメントもぜひご一読を。
FUJIC(フジック)は、日本で開発および製作された中では初めて本格稼働した(狭義の電子式)コンピュータである。富士写真フイルム(のちの富士フイルム)の技術者であった岡崎文次が、レンズ設計の計算のために1949年に開発に着手し、1956年に完成させた。
ジャンプラのコメント欄でオリジナルについて指摘されていて、思わず調べて読んでしまいました。
コンピュータが生まれる前、「計算をする仕事」は人の手によって行われていた。そんな今はもうなくなった職業、計算手をめぐる歴史の隙間のお話。特別読切64p
コンピュータが生まれる前、「計算をする仕事」は人の手によって行われていた。そんな今はもうなくなった職業、計算手をめぐる歴史の隙間のお話。特別読切64p