音楽が!作中に出てくる音楽が、おじさんキラーで卑怯過ぎるんよ……!!
<ログライン> 気になっている男性が、実はクラスの目立たない女子だと知り、不思議な感情に揺さぶられる女子高生の話。 <ここがオススメ!> 作中に登場する音楽が現実に活動している超有名洋楽アーティストなので、洋楽好きはそれだけでもワクワクできます! 「気になってる人が男じゃなかった公式プレイリスト」がとにかくとても良いので、ぜひ確認してみてください。 ▼気になってる人が男じゃなかった公式プレイリスト https://umj.lnk.to/TheGuySheWasMP NIRVANAとBlurを聴かずにはいられなくなります。 さて、物語はといえば、百合百合してわけではないので、百合が苦手な人も警戒しないでOKです。 「気になる人が近くにいるけど、それを言うに言えない」という状況に何か引っかかるものがあった方は、ぜひ読んでみてください! <この作品が好きなら……> ・ワンダンス https://manba.co.jp/boards/99999 ・ふたりエスケープ https://manba.co.jp/boards/126172 ・SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん https://manba.co.jp/boards/12411
鮮やかな特色の黄緑に、スミ多めのイラストが強い表紙のテイストは、本文にも続く。掠れて断ち切れるノンブル、しっかりとしたペンの書き込み、そして目の下のクマが濃い女子。
質感に溢れているこの百合作品は、CDショップの店員と客の二人が実は高校のクラスメイトだった、という物語。二人はロックで意気投合するのだが、本の質感からもガンと響くロックを感じる。
踏み込むのを躊躇いながら、少しずつ相手を知る。音楽への、マイナーな趣味への同調が想いへ繋がり、互いが気になって仕方なくなっていく様は、間違いなく私が何度でも見たい百合。
深まる関係の中で、カッコ良い「おにーさん」は本当の自分を見せることに悩んでいる。彼女に次第に踏み込んでくるギャル女子が起こす化学反応は確かにケミカルな黄緑の誘引力だし、彼女達の回りをパチパチする何かだ。そんなものにあてられて、ドキドキしながら最後まで一気に読み切った。