【4巻読了】
・能力主義(メリトクラシー)は本当に正しかったのか?
・私は自由を求めて本当に自由を手にしたのか?
というスーパー哲学的なストーリーのベースラインとなります。
これはマジで答えが出ないです。
素人考えですが、高校数学の2次関数において
任意のx, yをとるxの2次関数f(x)=zみたいな、多面的で複雑な哲学問題のようだなと思いました。
f(x)の最大値はアイドルの可愛さや歌の上手さで決まるように見えて、案外複雑な関数が横たわっているのです。
そして、彼の代表作『NEW GAME!』を踏まえると、得能正太郎作品に共通する哲学とは、「人間の生み出すエネルギー」なのではなかろうか、という補助線が浮かび上がってくるのです。
作者には世界(あるいは人間)がこういう風に見えているんだろうな、という本来の意味での【世界観】がありありと見えてくる。名作漫画の要件として、個人的に推したい【関数】のひとつです。
(追記)
「目が肥えているからこそ、見えないものがあったのかもしれない」
審査員の採点とオーディエンスの投票が食い違ったことに対する主催者の言。
『目が肥えている』と断言することでプライドと責任を表しつつ、同時に謙虚でもある。めちゃめちゃいいセリフだなぁ。