個人的に今年1番の期待作にコメントする
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大乱 関ヶ原

センゴクシリーズの外伝的作品

大乱 関ヶ原 宮下英樹
ひさぴよ
ひさぴよ

https://manba.co.jp/boards/61748/books/27 同作者のセンゴクシリーズにて、朝鮮出兵後から関ケ原の戦いまでの歴史については、センゴク権兵衛の終盤でも描かれていたが、だいぶ駆け足であった。そこに最新の研究や考察を盛り込み新たに始まった作品。 掲載誌がヤングマガジンからコミック乱に移り、タイトルも変わっているため別作品と思われる方もいるかもしれないが、各人物のキャラデザはセンゴクシリーズを引き継いでおり、外伝的な位置付けの作品と言っても良いだろう。(ちなみにセンゴクはいまのところ登場してない) センゴクシリーズを未読でも当然楽しめるが、家康が主人公となったことで、センゴクの家康とはまた違った一面が感じられる。「馬鹿者!」と怒ったり、裏工作がバレて周りの信頼を失ったり、老獪さのイメージとは裏腹に、何かと思った通りに事が運ばなくて慌てる家康の姿が印象的だった。 最終的にどれくらいの長さの巻数になるかわからないが、今年のNHK大河ドラマ「どうする家康」も始まったこともあり、「センゴク外伝 桶狭間戦記」と同じくらいの長さになるのではと予想。従来の家康像とはまた違った姿を見せてくれる事と思う。完結まで要注目の作品である。

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

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