ユートピアズ

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※正しくは「エッセイマンガ風SFマンガ」です。未読の方はぜひこの感想を読まずそのままビッグコミックオリジナル 2023年7号を購入して読んでください。 最初の1ページ、「うわ〜!絵のタッチもいつもと違って朴訥としたシンプルな絵柄で超エッセイ漫画っぽ〜い!」と驚きすっかり思い込み、本当にうめざわ先生ご自身のご病気について描かれたエッセイマンガだと思って読んでしまったので2ページ目で衝撃を受けました。いやフィクションか〜〜〜い! この世界の一般的な人間は、食事・排泄・睡眠・他人の共感を必要とせず、48時間働くことができ、現実世界の人間の5倍の寿命がある。そのため現実世界の人間と同じ身体機能や性質を持つうめざわ先生は「オルビス・ティルティウス症候群」という障害者として生きている。 めっちゃ生きづらそ〜〜……。 自作グッズ(カトラリー)があるの、障害エッセイマンガでよく見る光景で解像度が高くて生々しい。 他人の共感を必要としないため、うめざわ先生以外の人々は発言に一切配慮がなく、一見理解の有りそうな存在の姉や医者がメチャメチャ残酷な発言してきて、上げて落とされる分怖かったです。 ものすごく示唆に富んだ作品で、この現実世界で生きづらさを抱えている人たちの視点で見る現実世界は、このSF世界と同じくらい醜悪で残酷なんだろうなと思わされました。 九井諒子先生の短編のオオカミ人間子育てエッセイとか『異星人の子を授かりまして。』とか、『エッセイマンガ風フィクション』が好きなのでメチャメチャ楽しかったです! これもいつか単行本に収録してほしい。
※正しくは「エッセイマンガ風SFマンガ」です。未読の方はぜひこの感想を読まずそのままビッグコミ...
@たか

読切もこちらに収録されるそうです

【試し読みあり】「ユートピアズ ポリティカル・コレクトネス版 」の公式コミックス情報をチェック! 時代を超えて胸に突き刺さる、奇想の作品集 マンガ大賞2022「ダーウィン事変」うめざわしゅんの初期傑作が新装版で登場!現実と非現実が交錯する、奇…

著者を主人公にしたエッセイマンガ #読切応援にコメントする
神にホムラを ―最終定理の証明方法―
天才少女と解き明かす世紀の難問 #1巻応援
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兎来栄寿
兎来栄寿
『口移しの魔女たち』、『モナリザマニア』のヨシカゲさんが新たに描くのは数学マンガ。 300年以上もの長きにわたって誰も完全な証明はできなかった「フェルマーの最終定理」をテーマにした物語です。1話を読んだときからずっとワクワクして、毎回楽しんでいます。 フェルマーの最終定理の証明に取り憑かれた日系人のアンディ・ホムラが、9歳の孤児である女の子の天才的な数学の素養を見抜いて彼女を引き取り、力を合わせて数学史上屈指の難問に挑んでいこうとします。 数学上の未解決問題、人類の知の真髄がそこにあって心躍りますよね。謎は超大であればあるほどロマンがあります。フェルマーの最終定理も解かれるまでは、その最たるものでした。 ラマヌジャンから取ってラマと名付けられたその少女が、誰から学んだ訳でもなく自ら構築したであろう思考と理論に基づいた大量の記述から溢れ出る圧倒的天才性に、そしてその才気を使って超大な謎に挑んでいくさまにワクワクします。 数学というと理知的なイメージがあるかもしれませんが、ときに泥臭く、ときに狂気的な立ち居振る舞いがなされ、タイトルが回収されていく瞬間も熱いです。 1951年が舞台ですが、史実では1955年に谷村-志村予想が出てくるのでそこにどう繋がっていくのかという点も楽しみです。 メインのふたりを取り巻くサブキャラクターたちも立っていて、題材的には数学ではありますが数学にあまり興味がない人や得意ではない人でも楽しめるであろう内容です。
平成敗残兵すみれちゃん
男子高生、クズ従姉妹をプロデュース #1巻応援
平成敗残兵すみれちゃん
兎来栄寿
兎来栄寿
『八雲さんは餌づけがしたい。』、『マリア先生は妹ガチ勢!』に続く里見Uさんの「お姉さんと少年」系最新作です。 前連載の『八雲さん』の1話を読んだときには里見Uさんの覚醒を感じ、実際に長期連載の人気作品となりましたが、この『平成敗残兵すみれちゃん』の読切版を読んだときもまた別ベクトルで里見さんのポテンシャルを感じました。 そして、そのポテンシャルは現在の連載部分で最高潮に発揮されています。『八雲さん』では作品内容的に描けなかったことを、この『すみれちゃん』の方で思う存分解き放っているように感じます。 31歳の元グラビアアイドルのいとこ・すみれを、同人アイドルのコスプレイヤーとしてプロデュースして売っていこうとする高校生の雄星。実に『ヤンマガ』らしいと思うのは、里見さんの魅力的な絵で描かれるすみれちゃんの恵体もさることながら、その性格のクズっぷりです。酒・タバコ・ギャンブルに溺れ、金遣いも壊滅的。時折、人としてのモラルの低さを露呈していくところが逆に魅力的です。 『ヤニねこ』などとの親和性の高さを感じさせますが、里見さんは『ヤンマガ』という媒体に的確にアジャストしたのか、それとも本質的にマッチしているのか。その回答は、おまけマンガに如実に表れています。 サブキャラクターも魅力的で、芸能プロダクション社長のファムファタ任三郎は登場から強烈ですし、雄星に好意を寄せるオタク女子のひよりの想いの行く末も見所のひとつです。 そして、基本的に破天荒に進んでいく中でも ″信頼ってのは勝手にできるものではなく  急造でも作ろうとする事が大事なのだよ″ といった名言がたまに飛び出すのが里見さんの作家性の良さが出ているところで好きです。1話の最後を見れば、この物語に期待せずにはいられません。 すみれちゃんと雄星は、果たしてどこまで駆け上がれるのか。道中のドタバタも楽しみながら、追っていきたい作品です。
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