人がすぐに死にます。
青年向けエロ漫画というわけではないんだけど、すごく大人向けの漫画。 内容も政治的な切り口が多いし、物語がジャンプコミックスのように起承転結が激しくない。 静かに進む物語です。 浦沢直樹シリーズの中では1番地味な作品だけど、一周回って面白いという感じですね。 ちなみに人がすぐに死にます。
ニュ-ヨ-クの街角で、ある1人の刑事が何者かにひき殺された。そしてまた、彼の遺族である娘たちも何者かによって付け狙われていた。姉妹たちは、自身の身を守るために民間軍事援助組織(CMA)の戦闘インストラクタ-であるジェド・豪士に護衛を依頼するが…
最終話を読み切ると、第一話に戻って読み直したくなる展開。
第一話を読み直して、もう続きは二度と読めないのかと思わせる悲壮感。
それらが非常に良い。
「パイナップルARMY」と「マスターキートン」はミリタリーというところが共通しているせいか、しばし物語が混ざっては、あれはどちらだっけと読み直した。
どちらかといえば、「パイナップルARMY」のほうがファミリー感は薄く、タイトルにパイナップルとあるだけあって、爆弾がいっぱい出てくる。
そして、美形に描かれてはいないけど、かっこよい主人公!
民間軍事援助組織の存在はこの漫画で知った。
描かれた時代の世界情勢もこの漫画で知った。
昔々とまでいかない時代の戦争や紛争を手軽に知ることができるから、漫画って勉強にもなってよいですね!
はやくこちらも電子書籍化されないかなあ。