漫画として不倫ネタは至高にコメントする
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金魚妻

妻が妻じゃなくなるときは存外「単純な理由」

金魚妻 黒澤R
六文銭
六文銭

5年位前だが「ハッピーアワー」という映画が、自分の界隈で話題だった。 http://hh.fictive.jp/ja/ ざっくりいうと、それぞれ性格も価値観も異なる妻(一人はバツイチ)たちが、色んな理由で旦那から離れていく(離れていった)というのを描いた作品。 演技経験がない女性をキャストに使ったことで、逆にリアリティが強く、自分は今でもこの映画がすごい印象に残っている。 本作「金魚妻」を読んで、まずこの映画が思いだされた。 本作も端的にいうと、妻が不倫・浮気する瞬間をオムニバス形式で描いている。 巻数を重ねるごとで関連性も出てくるが、基本的には1話完結で色んな家庭環境の妻を描いている。 作者である黒澤Rは女性であることも存分にあると思うのだが、目線というか、女性的な着眼点、ふとした瞬間に起こる衝動的なところが、男子目線で読んでてハラハラさせてくれる。 特に、心が離れる要因として、物理的なDVなどはわかりやすいのだが、そうでない所の描きが秀逸なのだ。 ちょっとした不満の蓄積(えてして価値観に軽微な影響を与え続けるもの)、旦那が何もフォローもしない無関心な様子だったり、退屈だったり、結局わかりあえない関係性を身近な他人とのセックスで満たそうとする流れが、理解できそうで、理解できない。 この感じが、もどかしく男女間の違いなのだろうと読むたびに痛感させられる。 エロスな面が強調されるが、こうした男女の機微も味わい深い作品です。 特に、上記の映画を知っている人は、ハマるかと思います。

COBRA THE SPACE PIRATE

夢と呼ぶにはあまりに厳しく余りに哀しい影に向かってのオデッセイ

COBRA THE SPACE PIRATE
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)
阿房門 王仁太郎(アボカド ワニタロウ)

著者のライフワークなので一言で括れない幅がある作品で、私は 1.手塚治虫的なタッチが残り奇想展開なアイディアの楽しい「少年ジャンプ初期」(「コブラ復活」~「ラグボール」) 2.線がややソリッドになりシニカルな描写の増えた「少年ジャンプ中期」(「二人の軍曹」~「黄金の扉」) 3.ヒロイックな描写の光る「少年ジャンプ後期」(「神の瞳」~「リターンコブラ」) 4.「聖なる騎士伝説」 5.CGフルカラー期 で分けている。どの期間も見るべき所のある漫画であるが、4.の「聖なる騎士伝説」について書きたい。  「聖なる騎士伝説」は青年誌に掲載された長編で他の話より暗く、いつもよりシリアスでアダルトな展開や描写が多い異色のエピソード(何てったって、レディーさえ出てこない) だ。ここでは新世界の興奮は悪鬼に蹂躙され、コブラのいつもの剽軽な態度やヒロイックな勇気は鳴りを潜め、笑みは嘗て見られなかった暗い影を忍ばせている。絵の線もどの辺よりも細く、陰影もまた濃く、混沌とした悪意蔓延る世界をこれでもかと描き出す。筋も宝や冒険ではなく悪鬼の暗殺と言う剣呑な代物で、終盤に明かされる種も周到に張られた伏線もあり陰惨な世界観を補強する。  今までのスペースオペラと比べると余りにもノワールであり、退廃的でもあるが、それだけに強烈であり、私はこのエピソードが一番好きだ。けだし、このノワールが単なる露悪に終わらず、コブラが常に世を儚むようなニヒルな皮肉を呟きながら銃をぶっ放しながらもどこか善や正義を諦めきれていないからではないかと思う。有名なコマでもある様にコブラは終盤、実際には何の利益を齎さなかった教会を批判し「神か……最初に罪を考え出したつまらん男さ」と呟いてみせたが、これはやはり神や正義についてどこか夢を持っている証拠に他ならないと思う。さもなくばこんなセリフは決して言わないだろう。  コブラの海賊としてのアウトローな性格や享楽主義は上記の理想主義的な思想やストイックさに支えられている。寺沢武一は彼の初期作品を「思弁的」と批評していた記憶があるが、そういった性格が彼の作品から消えた事は一度も無かったことは確かだろう、そしてそれこそがこの漫画をいつまでも輝かせているのだろう。海賊と言う自由とギルドに対抗する高潔な戦士の顔を持つあの男のとこしえの旅に祝福を。

きんぎょづま
金魚妻
金魚妻(2)
金魚妻(3)
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金魚妻(6)
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金魚妻 9巻
金魚妻 10巻
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金魚妻 12巻
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