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「もしも教室にテロリストがやってきたら」という誰でもする妄想が現実に起きた教室が舞台。シーンは陰キャくんが「テロリストを簡単にいなす俺」を現実にやって失敗したあとから始まり、主人公の不良くんはそんな彼に苛立ちを覚える。しかし苛立ちを感じた本当の理由は…。
読む前から、扉絵の構図や絵柄があまりにも少年マンガとして完成されててすごく期待しながら読んだのですが、この短さできっちり主人公の心のトゲを解消する&読者にメッセージを伝える内容となっていて本当に素晴らしかったです…!!
無様だけど勇気があるオタクくんのお陰で、余計なことをして失敗して周囲から叩かれることを恐れていた不良くんが救われるところがとにかくいい。
過去の自分が救われた嬉しさと、オタクくんへの感謝と、そして命が助かった安堵と。様々な感情を入り混じったであろう不良くんが、初めて絡むオタクくんを抱きしめるシーンがたまらなく好きです。
「もしあのまま失敗したら…てめえ責任取れんの!?」
「取れないよぉ…取れるわけないじゃないかぁあ!」
辛い世の中・下手に人助けに関わって不利益を被ったり余計なことして責められたくない気持ちになることも多いですが、状況を良くしたいと取ったアクションやそれによって起きた結果は必要以上に責められるべきではないと思っているので、このセリフは染みました。
そしてハグについても、日本の男性が公衆の面前でハグするのなんてワールドカップで点を獲ったときぐらいでしょうが、「命が助かったときは言葉にできない感情や感謝を伝えたいときはハグでええんやで」と常々思って生きている自分には本当にグッと来ました。
個人的に本当に刺さったお話でした。これから月足透水先生の過去作を少しずつ読んでいきたいと思います!
元野球部とテロリスト