単行本のタイトルにもなってる「真夜中の訪問者」が一番好き。定期的に読み返したくなるくらい好き。買ってよかった!

会社のエリートとチームを組んで仕事をすることになったんだけど実はそいつとは幼馴染で、子供の頃はいつも一緒に遊んでたけど大人になっていくにつれて疎遠になってしまった仲だった。昔はお互いにあだ名で呼んでたけど今は名字にさん付け…それもそうだよな〜と思っていたら、毎晩あいつが生き霊になって自分の部屋に現れて??!という話。

終わり方がまたいい。大人になってから仲のいい友達ってなかなかできないなぁと思ってる人にオススメです。

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真夜中の訪問者 -ハトリアヤコ作品集-

4月お薦めの解像度高め短編集 #マンバ読書会

真夜中の訪問者 -ハトリアヤコ作品集- ハトリアヤコ
兎来栄寿
兎来栄寿
注目の新鋭、ハトリアヤコさんが近年に『アフタヌーン』、『ビーム』やWeb等で発表された作品を集めた短編集です。 家賃1万円の部屋に移住したら幼馴染の生霊が現れるようになった「真夜中の訪問者」は、切れる縁の一方で、繋がる縁もあるということにしみじみと思いを馳せさせてくれます。 絶妙な距離感の高校生の日常が描かれる「根部くん干垣くん」は、自然体が気持ち良くスッと入ってくる掌編。8人しかいない野球部の試合を休んで、本初子午線を見に行くというシチュエーションが好きです。 小学校の同窓会に行くコンビニバイトの女性を描く「カタツムリ溶かす」に宿る若気の至りや歪んだ感情は、人によっては強く共感し刺さるところでしょう。 学校内カーストでは下の方でありながら、とても仲の良い友達との悲喜交交の日常が切り取って呈される「鈴木と山田。」は、それぞれのワンシーンの解像度の高さが光ります。同じクラスの退学したヤンキーの彼は今どうしているのかな……。 田舎の女子大生に生じる微妙な感情が紡がれる「花のつぼみ」には、言語化し難いところを上手く掬った『ちーちゃんはちょっと足りない』を髣髴とさせる部分もあります。 「ミモザより」は読んだ後に心が軽くなり、そしてもう一度最初から読み返してしまう物語。私も3月にミモザを買ってドライフラワーで家に飾ってあります。 「日常ポリッジストーリー」は一番最近の作品ですが、今だと「タコ○○(ピー)」を思い出さざるを得ない宇宙からの来訪者が登場するお話。読了後の爽快感がとても素敵で、更なるマンガ力の高まりも感じられる作品です。 帯には幸村誠さんの「この方の描く漫画には、人の心をかきみだす何かがある!」というコメントが寄せられていますが、良感情・悪感情どちらのベクトルにも引っ張ってくれる確かな力量があり、今後のご活躍もますます楽しみです。
あしたのジョー

初めて読んだ感想

あしたのジョー
かしこ
かしこ
ジョーってこんなに不良だったんだ…って思いました。有名作品なのでキャラクターの名前と名セリフくらいは知ってましたが、実際に読むまでジョーってもっといい子だと思ってました。力石徹との出会いも少年院なんですね。自分みたいに勘違いしてる人は世の中にたくさんいそうです。恥ずかしながら力石の死がクライマックスだと思ってたので、終生のライバルがこんなに早く死んでしまうのかと驚きました。でもそこから力石に致命傷を与えて殺してしまったトラウマをジョーが乗り越えていくという、さらに踏み込んだ物語になっていくのがすごく面白かったです。トラウマがフラッシュバックしてリングでジョーが吐いてしまうシーンが印象的でした。ジョー以外は黒塗りのシンプルな見開きなんですけど、ジョーのショックの大きさが見えて辛い、けどそれを乗り越えていかなきゃいけないんだって思いました。もう一つ好きなのはやっぱり紀ちゃんとデートするシーンです。あれも存分にページを取って一日デートした最後に「わたしついていけそうにない…」と紀ちゃんが言うなんてガーンときますね。これもちばてつや先生がよくおっしゃってる漫画の「間」の効果なのでしょうか。前半は自分が感情移入しやすかったのでチビ連のサチが好きでしたが、脇役って言っちゃうのが失礼なくらい全員が登場人物として必要なキャラになっているので、読み終わると全員好きになりますね。こんなにどのキャラも人生を持ってる漫画は初めて読みました。
愛と誠 完全版

「愛と誠」読んでみた

愛と誠 完全版
かしこ
かしこ
【1〜4巻】 子供時代、愛ちゃんが蓼科高原でスキーをしていて事故りそうになったのを命懸けで助けた誠の額には大きな傷が出来てしまいました。その傷がきっかけで一家離散の憂き目に遭ったことで誠は不良になってしまいます。成長して再会した誠がグレてしまったことに責任を感じた愛ちゃんは更生させようと奮闘するのです。 あしたのジョーの矢吹丈もなかなかの不良でしたが、誠はさらに悪い奴ですね。命の恩人を信じたい愛ちゃんはボロボロになりながらも更生のチャンスを与え続けますが、誠はいつも裏切るし愛ちゃんの家柄までも利用しようとするんですよね。でもその「ここまでやるのか…!」の衝撃がいつも癖になるのでページをめくる手が止まりません。愛ちゃんがどんな仕打ちにあってもへこたれない芯の強さと変わらない可愛さを両立させているところに梶原一騎とながやす巧のマリアージュを感じました。 とはいえ完全版だとまだ4巻までしか出ていないので、まだまだ語り切ることが出来ません。7月から旧尾崎テオドラ邸で行われる原画展に合わせて読み始めたのに会期中までに全巻刊行されるんだろうか…。そして4巻までだと真の主役は岩清水なんじゃないかと思うくらい存在感がすごいけど、彼はこの先も活躍してくれるのか?!
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ガールズ・アット・ジ・エッジ

ガールズ・アット・ジ・エッジ

風俗嬢がボーイを殺して廃校でひと夏を過ごす話夏のある日、ピンサロで働くボーイ塩原が殺された。死体とともに消えたのは、その店で働く嬢が4人とボーイが1人。誰が彼を殺したのか!? 殺した理由とは!? 社会の片隅で生きる。境界を越える。怒れる女たちの物語ーー。映画監督・西川美和氏大絶賛!!「春をひさぐ女たちのことは理解できない、と思っている女は多いが、この作品の女たちの心の言葉は、どんな女にでも身に覚えがあるだろう。私もここにいれば、きっと、塩原をやっている。」電子版限定特典として描き下ろしイラスト付き!
オトナ入門

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成人をきっかけに、「大人になるとは?」という疑問を抱く、シュン。SEXをすれば身も心も伴うはずと考え、早速マッチングアプリで女性と知り合い、初体験に至るが――。脱童貞ホヤホヤ! 純朴な青年の迷える恋模様を描いた、汗と涙の青春奮闘記!!
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