コンプレックスを抱える人間にラジオはいつも優しい。滑舌の悪さという相性悪そうなコンプレックスでさえも、ラジオは個性として受け入れてくれる。
ラジオってほんといいものですよね……。
というラジオ賛美のお話ではないんですけど、青春の眩しさが詰まった素敵なストーリーでした。

主人公の桜井りこは滑舌の悪さがコンプレックスで、なかなか人とコミュニケーションが取れない女の子。
入れる部活を探していたところラジオ好きの阿出川と出会い、共に放送部として活動するすることに。
お手伝いはするものの、放送で喋ることは拒むりこですが……。

阿出川がめちゃくちゃかっこいいんですよね。流暢なトークとラジオ愛の深さが魅力的です。
りこちゃんの滑舌を「君の個性で魅力」と言い切るところもかっこいい。この人の言葉には嘘がないんだなと思わせてくれます。踊り場リスナーなのも好感が持てる…サイコゥ!
心を開いたりこちゃんとの掛け合いも面白いし、この放送部のラジオが聴きたくなります。

青春ってラジオって漫画っていいものですね……!

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