恋愛を〈疑う〉先にある絆(マンガプレゼン大会2021補遺)にコメントする
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合格のための! やさしい三角関係入門

誰か一人を選べぬ苦しみを知る #1巻応援

合格のための! やさしい三角関係入門 缶乃
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ

タイトルはコメディ調なのに、読み進めるごとに切なくなる物語。登場人物皆が心の奥底に何かを隠し、その感情が昂る瞬間に、胸が苦しくなる。 登場人物は ●憧れの先輩を追って難関校受験を目指す中3女子・真幸 ●真幸の家庭教師になる高1の凛 ●真幸の憧れの先輩で、凛の親友でもあるあきら 主人公は真幸のように描かれるが、物語のキーマンは、家庭教師の凛。 彼女は実は「複数の人を愛する女」。そのことは誰にも理解されず、ずっと仲良しだと思ってきた大切な仲間も、傷つけ失ってしまう。その過去話も、辛い話だ。 〈倫理にもとる〉本能を持つ人の、絶望的な感情……傷つけたい訳ではないのに、存在するだけで誰かを傷つける、という凛の苦しみは、とてつもなく切ない。救われて欲しいと思うが、そのために越えるべき〈倫理〉の壁は高い。 そんな過去故に、もう友人は作るまいと思って来た凛だが、思いがけずあきらという親友を得て、さらに生徒の真幸に自分を肯定される。 意図せず新たに生まれた、大切な「三人の」関係。1巻にしてもう、波乱の予感しかない。凛と真幸の危なすぎる距離、親友としての凛とあきらの関係のおぼつかなさ、そして凛の生徒が後輩の真幸である事を、あきらが知る時は来るのか……この困難、この複雑さと切なさ、2、3巻程度で「やさしく」完結する筈がない……のか?

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

ごうかくのためのやさしいさんかくかんけいにゅうもん
合格のための! やさしい三角関係入門(1)
合格のための! やさしい三角関係入門(2)
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