実は読み終わったあともいまいち『エッグベネディクト』の正体が掴めずにいるんだけど、調べずにしばらくはこの余韻を楽しみたい。
可愛らしいキャラたちの優しさにあふれる言動やふふっと笑ってしまう状況にほっこり愛おしい気持ちになった読切です。
オチもよかったです!
朝、学校に行ってない少女のもとへ同級生の男子がやってきて、今日の給食が「エッグベネディクト」であることを告げ、登校していきます。
そこから「エッグベネディクト」を知らない少女は、それは一体どういうものだろうと考え、お母さんに聞いたり、辞書で調べたりして、空想を膨らませ…。
『なかよし×コミチショート漫画大賞』大賞作品に輝いた都会先生の『エッグベネディクト』はこちらから読めます。
漫画家・都会のマンガ:エッグベネディクト コミチは無料のWEBマンガが読み放題
こんな賞があったことを知らなかったです。
編集者・コミチ代表マンディのコラム・原作:『なかよし×コミチショート漫画大賞』結果発表! コミチは無料のWEBマンガが読み放題
これを読んだとき、実は自分自身も「エッグベネディクト」の名称は知ってるけど、食べたことないのでいまいちどういうものなのか分からない状態で読んでいたので、主人公の気持ちに非常に近いところから読んで一緒に楽しむことができました。
なんか、卵を使ったおしゃれな料理でしょ?っていう。
一緒に考えてたんですが、それでもやっぱり小学生の自由さには適わないなって気持ちになりましたし、笑っちゃいました!
お母さんもいいし、友達もいいし、大好きな漫画になりました。
この漫画の読者層のターゲットって「なかよし」の賞なので小中学生の女子だと思うんですが、見事に目線をそこに合わせてて言葉選びとかのちょうどよさもすごいなって思いました。
「不登校」とか「引きこもり」っていう言葉を使っていないのが本当にありがたいなって思いました。
都会先生本人の様々な経験があってこそなんでしょうね。
いろいろあって学校に行ってないことってそこそこ重要なことだと思うんですけど、冒頭でさらっと触れてからは特に重く描いてないのがいいんですよね。
登場人物の誰もがそれを特別なこと、いけないこととして扱ってない。
同級生の少年もただ学校に来てほしいなってやさしさだけ。
ほんとやさしいなー。癒されました。
そしてそのやさしさの中に異様な姿で浮かぶ「エッグベネディクト」の図ですよね。最高でした。
こういうやさしさの中に少しの毒や異物感みたいなものがあると際立って面白いので大好きです。
全体的にいつなのか年代の分からなさもいいなーって思いました。
これで連載してほしい。
【なかよし×コミチショート漫画大賞 大賞受賞作】(なかよし2021年10月号)