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主人公は自分で言う程、悪くない、と思いたい。
高三の冬、彼女は酷く身勝手な「親友」を切り捨てる。その復讐自体は余りにも真っ当に思え、主人公と一緒にこちらも嬉しくなる程だ。しかしそこに、親友の幼馴染が絡まる事で、事態はおかしな方向にエスカレートしていく。
幼馴染の好意じみた感情の闇と、親友の闇。そして二人の根底にいる、今は亡き親友の弟。
闇が暴かれる程に、苦しくなる。主人公の「この二人に、関わるべきじゃなかった」という巻き戻せない絶望を思うと、背筋が凍る。
圧倒的な闇の前に、主人公と共にこちらの冷静さを試されている様な感覚があった。手に負えない闇に飲まれた時、私ならこれ以上何が出来ただろうか?
こんな怖い物は、創作物だけで充分だ。