ありそうでなさそう?(いやないかなw)素粒子研究所内ラブコメ
アルキメデスのお風呂ってあれか、黄金の王冠の逸話かな。 東海村のJ-PARCが監修しているということで、興味を湧いて読んでみた。 弁当屋店員でぽっちゃり女子の原陽子は仕事でもプライベートでもボロボロになり、駅のホームで自殺を図るという、いきなりなんとも重い話からスタートする。 しかし、そのとき助けた人物が(ちょっとおかしな)王子様のような理系男子。二人には意外な接点があり……といった感じでラブコメ展開へとつながっていく。 作中の舞台となるA-PARCは実質、実在のJ-PARCなのだろう。たぶん。筑波のKEKへは一般公開日に何度か行ったことがあるので、そういうときに見聞きしていたので存在は知っていたけど、さすがにこちらは行ったことがない。その内情が見て取れるというのは面白い。 ラブコメ要素には正直あんまり興味がない(笑)が、素粒子の基礎研究という何に役に立つんだかわからない研究と、暗中模索な恋愛模様を交錯させて描く様はなかなか面白い。それに各キャラクターがなかなか個性的で面白いし、1巻時点では各キャラクターの背景に何やら色々抱えていることがありそうで、この先が気になることは確か。おそらく今後登場するであろうエミィも曲者であってほしいなー。
サイエンス×唐揚げのラブコメ。
ラブコメではあるけれど、恋愛以外の要素がたくさんで勉強になるし面白い。
科学が何に役立つのか、恋とは何か、料理のおいしさとは、自分の存在意義とは。
見えないもの形のないものを追求するのは難しいけど、知りたいという欲求はすなわち好きなんだなあと気づかされる。
陽子にも大池さんにもやきもきさせられるけど、考えることをやめなければ答えが見つかるのだなと背中を押してくれるような作品です。