未だに賛否が分かれる最終章ですが、
ムック本で初期案は『縁は一人で剣心を倒しに来る』設定だと
語られています。
佐之助・蒼紫・斎藤らを一人ずつ倒し、最後に剣心を狙う
という予定だったらしいです。
これが採用されなかったのは、京都編の影響が強いようですね。
少年漫画的に『志々雄より強く悪いヤツじゃないとおかしい』と
なったのか、縁に武器商人設定や部下が加わりました。
縁が単に敵討ちで剣心を狙うという風になると、
剣心の戦う理由が弱くなるというのもあり、
縁を悪党にする必要もあったのだと思います。
そして、最大の問題点。薫の生存。
フリートークによると、元々、薫は死ぬ予定で和月先生も
散々悩み、生存させたみたいですが、人形とのすり替え、
縁が女性を殺せない、という設定はご都合主義過ぎて、
ここが人誅編が評価されない理由でしょうね。
この薫が縁に殺されるという展開で和月先生が
やろうとしていたのは何かというと、
『それでも、剣心は不殺を貫き、縁を許す』
ということだったと思います。
後味は悪いけど、剣心の不殺に説得力を持たせる為
だったのでしょうか?
未だにこの薫生存or死亡はどうすれば良かったのか?と
よく考えます。
実写版でもどう描くのか、興味は尽きません。