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あやかしメルヒェン

座敷わらし、ドイツに降り立つ。 #1巻応援

あやかしメルヒェン 白乃雪
sogor25
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就職浪人中のコテツの家には、祖母の代から棲み着いている花緒という座敷わらしがいます。 霊感の全くないコテツは花緒のことを認識していませんが、花緒はコテツのことを慕っており、座敷わらしとして彼のことを守ると決意しています。 ある日、帰りの遅いコテツを迎えに行くために少し家を離れた花緒でしたが、 その瞬間にコテツの家に雷が落ち、部屋が全焼してしまいます。 しかし、焼け残りを整理していたコテツは何を思い立ったのか、ワーキングホリデーのために海外に飛び立ち、ドイツの「黒い森」にあるシェアハウスに住み始めます。 この作品は、そんなコテツに付いていった花緒とシェアハウスに棲むドイツのあやかしとの日常を描く物語です。 物語は基本的には人間には視認できないあやかしたちの視点で描かれています。 コテツが訪れたシェアハウスには不思議と各国のあやかしが集まり、日本のあやかしとの違いに花緒は毎度驚かされています。 特に、コテツのことを守ろうとする花緒と人間を敵視する精霊・ラッツェルとのいがみ合いが引き金になって騒動が巻き起こるのですが、気付いたら丸く収まっている、そんな様子が微笑ましい作品です。 また、花緒のことを認識していないコテツとそんな彼を慕う花緒の関係性もとても魅力的で、コテツが花緒を認識していないので一方通行ではあるのですが、人間と人外とのパートナーのようにも読める作品です。 1巻まで読了

宝石の国

重さと軽さが同居する、命の話

宝石の国
アフリカ象とインド象
アフリカ象とインド象

大好きな漫画です。 学生の頃、この漫画に狂っていた時期がありました。 友人全員にこれを読めとしつこく勧めて、 読んだ人に対してはお前はこの漫画の何もわかってない!と浅い考察を語る最悪のオタクでした。黒歴史です。 つまり、人を狂わせるほど魅力ある漫画ということとも言えます。言えますね。 とはいえ、こちらは既に多方面で紹介され尽くした人気作でもあります。 今さら自分の稚拙な語彙でレビューしても読むに耐えませんので、 ネットの海に散乱した情報に少しだけ補足をして、読むことを迷っている方の壁を取り払えればと思います。 この漫画が話に上がる時についてくるのが、とんでもない鬱漫画だという話題。 これが読み手の1つのハードルになってしまっていると思います。もったいない! 大丈夫。救いはあります。怖くないです。 確かに取り扱うテーマは重く、展開に心が締め付けられることはありますが、この作品の魅力はそこだけではないです。 素晴らしいのは重厚な世界観の中に、ポップさのエッセンスを忘れず組み込んでいること。 (ここで言うポップさとは、いわゆる大衆に寄り添う心のこと) 会話のテンポ、 キャラの関わり、 かわいらしいジョークのセンス。 そういう要素の節々に、作者である市川春子氏の人柄を感じられます。 そしてその人柄から読み取れるのは、 この人は読者の心をズタズタにしたい訳ではないよ〜。 ということ。 きっと最後まで読み切った方なら共感してくれると思います。 苦しさの先に希望がある。 これは人間の話。命の話。生と死の話。愛の話。宇宙の話。 火の鳥超えてます。ガチ。

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