ノンコとマサヨシと都電に乗る人たち。
この作品読み始めると時間の流れがゆっくりになります。スマホ出てこないから(?) 電車(都電)は全く詳しくないんですが、昭和30年代の東京ってこんな風だったんだと、そしてもちろん電車を初め電線やビルの細かい線など描写もものすごく丁寧に書いてあって、思わずじーっと見てしまいました。 好きなんだな〜って著者の気持ちが伝わってくる様で。 ノンコとマサヨシさんの恋愛物語もこの時代ならではなのでしょうか、こちらが恥ずかしくなってしまう感じ。 自分の口で伝えるって大事で心温まって素敵ですね。
昭和30年代を生きる17歳の女の子の上京物語。魅力的な建物に文化…この時代って無条件にワクワクしてしまいます。
ポールとビューゲルなど鉄道に関する知識も楽しいですし、何より路面電車を利用する人々のドラマが素敵。
「汽車活動」という汽車から撮影した景色の映像が、故郷を懐かしむ奉公人たちに大人気だった…というエピソードにジーンときました。
そして現在でもYouTubeには車窓からの映像がアップされていて人気なのがなんだか面白いなと思いました。
作中に出てきた平成25年からタイムスリップした男性のように、この時代に行ってみたくてしょうがないです。面白い…!
上京して10年以上になりますが、そういえば都電には一度も乗ったことがなかったです。今度乗りに行こうと思います。