口はきかない、不幸を望む。でも家事は夫の分も手を抜かずにする。すごい。
※ネタバレを含むクチコミです。
妻はなんで怒っているのだろう……。妻、娘、息子の4人家族として、ごく平和に暮らしていると思っていた夫。しかし、ある時から妻との会話がなくなる。3日、2週間と時は過ぎ……。家事、育児は普通にこなしているし、大喧嘩した覚えもない。違うのは、必要最低限の言葉以外、妻から話しかけてこないことだけ……。Webサイト「よみタイ」で、累計3000万PVを超え大反響を呼んだ話題のコミック、描き下ろしを加えて待望の書籍化。1 夫 誠の章 1)妻が口をきいてくれません(3日目) 2)妻が口をきいてくれなくなった(2週間目) 3)妻が口をきいてくれるよう頑張ってみた(1カ月目) 4)妻が口をきいてくれなくても(2カ月目) 5)妻が口をきいてくれないから家に帰りたくありません(3カ月目) 6)妻が口をきいてくれなくてもそれでも日々は続く(1年目) 7)妻が口をきいてくれないからあの2文字が頭をよぎります(5年目) 8)妻が口をきいてくれました(6年目) 2 妻 美咲の章 9)妻はそのセリフを許せない 10)妻は夫の背中につぶやく 11)妻は期待して、失望して、そして「あの日」が訪れた 12)妻は夫に期待などしないと決めたのです 13)妻は夫がかわいそうかな、などと思ってはみるものの 14)妻は夫の心がいったいどこにあるのかわかりません 3 夫妻の章 15)妻の心の内がわかりません 16)妻の決意は5年の時を経て 17)妻への想いは星空に響く 18)妻のつぶやきは5年の壁を砕く 19)妻の回顧「あの日」
この漫画すごいよくできてる。面白かった。
まず、理由はわからないけどとにかく妻に無視され続けている夫の視点で進む(無視以外はいつも通り)。何かしでかしたんだろうと思いつつ、決定的な原因はわからないまま、無視され続ける生活が続く。それが、最初は1〜2週間程度だったのが最終的には何と「6年間」もその生活が続きます。信じられない。怖い夫婦だ。
夫は妻に怯え、家にいても息が詰まる。心の支えは地下アイドルだけ。彼はついに(やっと?)限界を迎え、離婚を切り出す。そしてその時妻から6年ぶりに帰ってきた返事は……
「私はまだ、好きなのに?」
もう一度言う。信じられない。妻が、信じられない。怖い。怖すぎる。
そして妻視点に切り替わります。そこからがまた凄い!
今まで見てきたものは何だったんだ?と思うくらい、何もかもがひっくり返ります。妻がどうして夫無視に至ったかがわかり、そうだったのか…!!と天を仰ぎ泣きました(比喩)。
しかしいずれにしろ離婚不可避だろう。と思って読んでいたら、最後にこれまた衝撃(笑撃?)展開が。そうきたか…!!!既婚者の方は夫の立場で読んでも妻の立場で読んでも、面白がれないかもしれないけど、私はいい映画を一本見たような気持ちになりました。あー、面白かった。