すーっと読めて、最後はほっこりあったかいストーリー展開。心が洗われました。
今回はキャラの紹介など、ストーリー展開のコアの部分を紹介し、はじめに我が子を救って事件を解決しましたが、これから後のこの家族の展開を続編で読んでみたいです。
ゾンビという設定をうまく生かしていき、相手(敵)が何をしてこようと効かなかったり、切れた手や足が動いたりして離れていても縄で縛られた被害者や父親自身を助け、危機を回避したり、ゾンビということだけで気絶したり、といったことで数々の町の難事件を解決していくといったストーリー展開になれば面白いような感じがします。
みんなが思っているゾンビのイメージと違うという設定にも、「そういうこともできるんだ。」と読者に思わせる余裕もあり、「どんなことができるんだろう」と楽しみになります。これもストーリーが膨らんでいくもとが詰まっていると思います。
人間とゾンビのハーフの息子もキャラがかわいくて面白い!気が強いし、しっかりしているし、父がゾンビであることを理解しているので、もしもの時には、父がゾンビなんですよといちいち説明しなくても、この息子がストーリーをうまくつないでくれる、みんなが納得してうまく話が進んでいく、そんな感じがします。
p333の「出会ってから息子さんが生まれて今まで経つけど人を食べたことは一度もないよ」のカットが絶妙でした。
ゾンビだから気持ち悪いのかなと思って読みましたが、こんなに心があったかくなるマンガは初めて読みました。担当編集コメントでは、「期待の超新星」とのこと、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督の講評も生かしつつ今後の活躍を期待しています。