タイトルがセンセーショナルだけど、読み方で随分変わるかも。

自分は東大、というところに目がいったので
「こんな環境下でも東大いけんだ」
と、主人公の謎のハングリー精神や、親の教育とはなんぞやと考えてしまった。

これがフィクションなら総ツッコミして終わりだが、
作者「ハミ山クリニカ」先生の自伝的な話なようで、より考えてしまった。
(余談だが作者は、現役で芸大に受かり1年で中退し、東大に進学という「おい、『ブルーピリオド』息しているか?」みたいな、ギャグみたいな経歴の持ち主。)

東大生の家庭環境は、親の平均年収◯万円以上とか、どこどこ出身が多いとか、そういう数値的な一般論を出しがちだけど、
なんか東大落ちに
「自分が「そう」ではないから入れなかった」
という、言い訳を用意してくれているようで、いかがなもんかと思っていた。
昔、塾講師をしていたから、こういう情報が毒にも薬にもなるので。いや、大部分の人にとって毒にしかならない。

だけど、こんな異常値みたい人も当然いるわけで、どんな環境下でも「意志あるところに道がある」
ことを証明してくれて、こっちのほうがよっぽど共感できた。

部屋が汚く料理もしないけど、教育には熱心な母親だからネグレクト?と一概に言っていいのか疑問だが、そんな母親でもしっかり子供は育つ。
一方で、産まれて3歳から塾に通わせ、子供の時間管理を徹底的にして東大受からせた受験ママもいて、正直、自分的にはどっちも狂気だなと思う。

親と子供の関わり方、親の役割ってなんだろって考えさせられました。

4話ぐらいで父親との関係もわかってきて家庭環境の複雑さが増していきます。

なんにせよ、これから主人公が世間と接点をもって、いわゆる「普通」に変わっていくにか、「普通」との乖離に絶望するのか、どっちに転ぶのか楽しみです。
最新6話の終わりが不穏なだけに、頑張ってほしいっ!

読みたい

「意志あるところに道がある」ってという一文でメチャクチャ頷いてしまいました。蛍の光窓の雪ってレベルを超えてますよねハミ山先生。

自分は2話まで読んでてあとは単行本を待とうかなと思っているのですが、本当にどうしてこんな環境でが東大合格を勝ち取れたのか気になってしかたないです。

知的レベルの高さと整理整頓された環境を維持するスキルとは相応していない場合があります。ハイクラスの進学塾では靴の紐が結べない、片付けができない、忘れ物が多い、ボタンをいつもかけ違えている生徒さんを良く見かけます。彼らのなりふりと成績はむしろ真逆で、何がしかの分野に傑出しています。
それを個性だから〜とか、何とかなる!で放置せず周囲のサポートで補正していかなければならないと思います。結局、出来なくて不便を被ったり後悔するのは当事者です。

結局、環境は言い訳にすぎないでFA?にコメントする
マッシュル-MASHLE-
ギャグでありながら少年漫画的なストーリーもしっかり
マッシュル-MASHLE-
六文銭
六文銭
魔法が使えることがベースになっている世界で、主人公・マッシュは魔力0。 魔力の強さが権力の象徴であるため、魔法の使えないマッシュは「間引き」の対象として魔法警察に追われる・・・と思いきや、魔法の代わりにひたすら鍛えた筋力によって難なく撃退。 ただ、今後マッシュだけでなく家族も狙われることをネタに、魔法学校に行き成績優秀者の称号「神覚者」になれば黙認するという取引をもちかけられてしまう。 血はつながっていないが唯一の育ての親である「じいちゃん」との平和な暮らしのため、魔法学校に通うことになる・・・という流れ。魔力0なのに。 魔法と言いながら、あらゆることを脳筋ワンパンで解決する潔さにどハマリしました。 派手なアクションとテンポの良さ、腕力によってホウキとかの道具までも服従させてしまう意味不明な程よいヌケ感がクセになります。 また、少年漫画的な王道展開もしっかりあって、ライバルあり、学園内の抗争ありの、ギャグだけではない面白さもしっかりあります。 『ワンパンマン』とか好きだったら、たぶん好きな部類の作品だと思うので、おすすめです。
とりま民宿やどり的な!
ギャルがついに女将に
とりま民宿やどり的な!
六文銭
六文銭
ギャル漫画を追い続けている私ですが、ついに女将になったと聞いてすっとんできました。 読んだ率直な感想、うーむ良いギャルという感じ。 主人公は1人暮らしのマンションが家事になり、友人の叔母が経営する民宿に泊まることになる。その女将が上述のギャル。 圧倒的なコミュ力の高さで主人公の懐に入ってきて・・・と、ここまではよくあるギャル漫画の展開なのですが、このギャル、実は元ギャルなだけで、実は妙齢(30代)の女性。 ここがポイント。 どちらかというと姉や母親に近い存在で、ギャル特有の謎の包容力で主人公を癒やしていきます。 もちろん恋愛っぽい流れもあるのですが、年の差もあってか簡単にはいかず、時に友人、時に良き相談相手(主人公は家庭環境や大学生活がうまくいってない)っぽい存在で、それがハートフルな展開。 ただのラブコメにはない家族愛的な側面がみえてきて、 これが何とも良いギャルという感想につながりました。 また、ギャルもに過去に何かあったような含みがあり、今後明らかになるかと思うと、それも楽しみです。 職業的に、医者だったり(「ギャル医者 あやっぺ」)カフェ店員だったり(「喫茶店にギャルがいる」)、そして今回は女将と、あらゆるところに、進出してくるギャル。 留まることをしらないギャルの新たな地平を感じました。
嘘とか恋とか
編集者はなぜ希望部署に行けないのか #1巻応援
嘘とか恋とか
兎来栄寿
兎来栄寿
女性向けファッション誌の編集部で日々激務をこなす緒野ひよりが主人公の本作。 いきなり枝葉の話なんですが、主人公が読んでいて非常にかわいそうなんですよ。メインの恋愛面ではなく、サイドの仕事面において。 ひよりは文芸志望で出版社に入ったもののまったく畑違いのファッション誌に配属されて、 「こんなところにいたって誰かの心を動かす仕事なんて出来るはずもない」 と思いながら仕事をしているんです。こんな悲しいことがあるでしょうか。 私が受け持っている連載の「となりのマンガ編集部」の取材やそれ以外でも、「本当はマンガ志望ではなかった」あるいは「本当はマンガ編集になりたかった」「マンガ編集にはなれたけど希望する雑誌ではなかった」という方に数多くお会いしてきました。結果的に上手くいっているパターンも多いですし、たとえば伝説の編集者である壁村氏なども元々マンガなど一切読まなかったといいます。ただ、それらは生存バイアスでしかないとも言えるかもしれません。 何十年も昔からずっとこのシステムが続いているのは、個人的にはすごく不思議です。どう考えても自分の好き・得意を活かせる部署に行ってもらった方が三方よしではないでしょうか。 作中で、編集長が主人公に ″文芸も女性誌も全くの別物ってわけじゃあないの 目の前の読者のために作るのは同じ 一度本気でやってみたらきっと面白さもわかるわ″ と諭す良いシーンがあり、また思い人にも ″きっかけ次第で変わることってあるよね″ と重ねて言われます。 しかし、しかしですよ。仮に本には年間で数十万円課金しているけどその分服飾代に年平均1万円もかけず「チュニックって何? シュミゼットって何?」というレベルの人間がファッション誌に行ったとして、まるで興味を持てない対象に対してどんな仕事ができるのかと。 逆も然りで、文芸やマンガにまったく思い入れがない方がその編集部に配属されて作家やアシスタントや関係者と揉めて大きな問題に発展してしまうケースも少なくない気がします。 どんな仕事も本気で取り組めば見えてくるものは確かに多いとは思いますし、さまざまな知見は別の場所でも生きるのは解りますが、それでも文芸に詳しい人には文芸を、マンガに詳しい人にはマンガを担当してもらった方が読者のためにもなるのではと。 同じマンガ編集部であっても、例えば『アフタヌーン』と『なかよし』ではまったく違いますしね。そういう点では、白泉社などは新人は必ず行きたい部署に行けるシステムがあるそうですごく良いなと思います。 ものすごく脱線しましたが、冒頭からスタイリストさんに朝まで詰められる主人公が本当に不憫でならないのです。 本筋は歳の差ゆえに破れた片思いが記憶喪失という事件を通して蘇り、ひとつの嘘をついて危ういバランスを保ちながら進んでいくハラハラ感と恋のドキドキの二重奏の引きが強いです。 また加瀬アオさんの絵がとても良くて、全体的にすっきりと読みやすくありながら女子はかわいく男子は格好よく、適度なデフォルメ部分も愛らしいです。文字が詰まっていても気にならないほどネームも読みやすくて、今後ますます人気を博していかれるでしょう。 シンプルにエンターテインメント性が高い恋愛ストーリーで、仕事面でも恋愛面でもこの先が気になります。
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