ネタバレ

マンバ通信の記事を読んで、「エリノア」を読みたいと思っていました。そして運の良いことに手に入れることができ、先ほど読み終わったところです。
この「定本エリノア」には、エリノア本編と、著者である「谷口ひとみ」さんについて書かれた文章が載っていますが、エリノアという作品がどうというよりも彼女がどういう人間でどう生きてどうやって亡くなったかという事実があまりにも衝撃的で、もうそれが頭から離れません。
この本を出版された方が書かれているように、私個人的にはエリノア本編を読んでも大きく心動かされることはなく、こういう漫画があったんだなという程度でしたが(高校生が描いたと考えると単純に力作だとは思う)、これを自分がもっと若くて多感な時期に読み、何を思ったかが大事なんだと思います。初めてエリノアに触れたのがこの「定本」だと、作品に込められた谷口さんの思いを通さずには読めません。
谷口さんが生きていたら…という考えも浮かびますが、(これも著者が書かれてるように)色んな意味で漫画家として長くは続けられないんじゃないかなと思います。

谷口ひとみという人がかつて居たこと、その彼女がたったひとつこの世に残した漫画「エリノア」が生まれたわけ、それが雑誌掲載時に読んだ多くの人の心に残ったこと、そしてそれをまとめて一冊の本として出版されることとなった経緯を、知ることができて良かった。

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定本 エリノア

定本エリノアの感想です!!!

定本 エリノア 谷口ひとみ
酒チャビン
酒チャビン

Youtubeなどで話題になっていて気になっていたのですが、友達が持っていて読ませてもらいました。 マンガ自体は作者の方が高校生の時に書いてマンガ賞に応募して少女フレンドに載った読切です。 ストーリーはちょっとシンデレラインスパイアというか、前半よくある流れなのですが、自分が本当はブサイクだとバレたところでフラれるのがリアルで新しかった(といっても1966年の作品なのですが・・)です。 作者の中学校時代の文集に寄せた文章なども併録されてるのですが、それも併せて読むと、グッと作者のことを好きになれました。 キレイごとを排して本質をつき(だからエリノアはフラれます)困難にぶち当たりながらも、それでも愛や希望を見出そう、求めようとするその姿勢がいいと思いました。 文集の文章に認められたメッセもすごく共感でき、なるほどと思える内容だったので、もっとたくさんの作品を読んでみたかったです。 仮に生きてらしても他に良い作品を生み出したとは限らないとの意見もあるでしょうが、私個人的な意見としては、小手先のテクとかではなく、すごくしっかりとしたメッセージをお持ちの方のように思えたので、良いストーリーの作品を残された可能性はかなり高いと思いました。 読んで良かったです。普通なら、おっさんが1966年の少女フレンドに掲載された読切を読むチャンスは皆無なので、関係者やネットの進歩に感謝です。

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