ショートSF大好き
詩野うら作品は「有害無罪玩具」とこれしか知らないけど、ショートショート的なSFで、特に発想が面白いものばかりで好き。 本作は神がいっぱいいる。 神という概念に関しても面白い考察というか仮説というか、設定がある。 気持ち悪い系の話や絵に頼ることもほぼなく、不思議な雰囲気でむしろ緩くなって不気味さも恐怖も主張しすぎない、ストーリーがしっかり入ってくる。 ふわっとしつつも、マンガ読んだ感を得られる。ショートショートやっぱり好き。
現実の世界にすっと不思議なナニカが溶け込んでいるような作風が魅力的。とりわけ人魚川の点景は、これまでの人魚観をいっぺんさせるような物語だ。有罪無害玩具のころから人魚というテーマを面白く扱ってるなと思っていたが、今回はより身近な未知として描いている。
タイトルにもなっている偽史山人伝は民俗学や害獣から着想を得た物語らしい。現実世界にあるをすこしだけスライドさせ、異空間をつくりあげる。素晴らしい作家だと思う。
ヒトの形をした動物に関する歴史の話。水たまりの中の自分と顔を交換した人の話。ゴミ川の中のフラスコの中の人魚の話。現代の路上にいる神の話。ウェブで話題のSF作品群に描き下ろしを加え、待望の単行本化。●収録作品『偽史山人伝』『日曜は水の町に』『人魚川の点景』『人間のように立つ』『姉の顔の猫』『現代路上神話』『存在集』(描き下ろし)●詩野うら作品既刊『有害無罪玩具』(好評発売中)
ヒトの形をした動物に関する歴史の話。水たまりの中の自分と顔を交換した人の話。ゴミ川の中のフラスコの中の人魚の話。現代の路上にいる神の話。ウェブで話題のSF作品群に描き下ろしを加え、待望の単行本化。●収録作品『偽史山人伝』『日曜は水の町に』『人魚川の点景』『人間のように立つ』『姉の顔の猫』『現代路上神話』『存在集』(描き下ろし)●詩野うら作品既刊『有害無罪玩具』(好評発売中)