現実の世界にすっと不思議なナニカが溶け込んでいるような作風が魅力的。とりわけ人魚川の点景は、これまでの人魚観をいっぺんさせるような物語だ。有罪無害玩具のころから人魚というテーマを面白く扱ってるなと思っていたが、今回はより身近な未知として描いている。

タイトルにもなっている偽史山人伝は民俗学や害獣から着想を得た物語らしい。現実世界にあるをすこしだけスライドさせ、異空間をつくりあげる。素晴らしい作家だと思う。

先生のホームページ
http://tirasimanga.web.fc2.com/TUM/TUM.html

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ぎしさんじんでん
偽史山人伝
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有害無罪玩具

有害無罪玩具

不死で不滅な「金魚の人魚」が巡る、時空間の景色。自分だけが「時が停止した真夜中」に行われる遊び。亡くなった「あの人」と約束した、千年ぶりの再会。ウェブで話題の作品群に描き下ろしを加え、待望の単行本化。●収録作品『有害無罪玩具』『虚数時間の遊び』『金魚の人魚は人魚の金魚』『盆に復水 盆に帰らず』

ヒトの形をしたナニカたちの神話みたいな物語にコメントする
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