あらすじ的にはドストエフスキーの罪と罰を現代版に!
ということなのだけど自分はドストエフスキーの罪と罰も手塚治虫の罪と罰も持っていながら読んだことがない。
単純に「なんかガツンとくる漫画読みたいな〜」と思って適当に買った訳で。
でも気づいたら10巻一気していた。
「僕はピカレスクを描きたいんだ」なんて言うちょっとヤバめな世間知らず作家志望だった青年が殺人を犯してしまう始まり。
女子高生殺人の描写もショッキングではあるがその行動描写と内情吐露のセリフがすごい。
殺人を犯してしまう自分とかけ離れた人物が描かれているはずなのに物語後半になると主人公は読み手の自分となんら変わらない、それどころか自分よりも平凡な人間のように思えてくる。
他人の言葉を鵜呑みにして、他人に依存して、自分の利益のために動き、罪をなすりつけようとしてしまうザ「人間」が描かれている。
殺人犯でクソヤローなはずなのに読んでいくと同調してしまう、漫画ってすごい。
自分は作者のこと全く知らないがこの作品を書くに当たって、ある状況で人がどう言うことを考えるか、考えに考え抜いていることがわかる。
吹き出しもモノローグも場面によっては若干多めだが、全部読んで理解しようとしてしまう。
スゲーなと思います!
1巻読んでもわからないのでぜひ全巻まとめて!
“ひきこもり”と援交女子高生。接点のないはずの両者が出会ったとき、ある「計画」が動き出した……!ドストエフスキーの名作を原案に、現代の少年少女たちの抱える闇に迫る問題作。主人公・裁(たち)弥勒(みろく)は、将来を嘱望されて上京するも、大学にもバイトにも行かず部屋にこもる日々……。肥大する自尊心と、過敏な劣等感を持て余す弥勒の脳裏に、ある恐るべき「計画」が宿る!!
“ひきこもり”と援交女子高生。接点のないはずの両者が出会ったとき、ある「計画」が動き出した……!ドストエフスキーの名作を原案に、現代の少年少女たちの抱える闇に迫る問題作。主人公・裁(たち)弥勒(みろく)は、将来を嘱望されて上京するも、大学にもバイトにも行かず部屋にこもる日々……。肥大する自尊心と、過敏な劣等感を持て余す弥勒の脳裏に、ある恐るべき「計画」が宿る!!