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飯漫画における料理の力は相当強い。道を間違えた人が生き方を改めたり、仲違いした夫婦や友達が絆を取り戻したりというのが日常茶飯事だ。
そこまでの力を日常生活で実感することはなくとも、香りや味で記憶が蘇ることは割とあるんじゃないかと思う。いわゆるプルースト効果ってやつ。
もしかして、味覚や香りが経験したこともないような甘美な記憶を生み出すこともある?
少なくともこの作品を読めば、味わったこともないような官能的なショコラの味を呼び起こすことができます。
ショコラを食べたあとに挟まるエロティックな描写も実際の出来事ではなく味の比喩として描かれているんだろうな、と思っている。
ジャン=ルイがそこにいれば、ヌテラのクレープも板チョコも至極のショコラに変わるのかも…?
結局のところ、ショコラそのものよりもジャン=ルイが纏うショコラの香りに惹かれてしまったんだろうな…。