木曜日のフルットが連載される前に週刊少年チャンピオンの巻末を飾っていた(私の中で)志向のギャク漫画「現代怪奇絵巻」の作者の作品
単行本化される量の連載はあったのだが、どうやら秋田書店の倉庫でほこりをかぶっているという・・・(作者談)
柔道放物線は単行本化したのに、なぜされないのか・・・

その流れを汲んでいる、本作
基本的に1ページごとにテーマを決めて、それに沿った形で1コマで笑わせてくる。どことなく昭和っぽい笑いが懐かしさやノスタルジックさを感じさせるので、30歳を過ぎているおじさんには「あーわかる!わかる!」がよい
ギャクに今の若い方が読むとどうなるのか気になる・・・

著者の根本尚氏はミステリーなどの古書のコレクターであり、コミティアなどで出版しているミステリー漫画シリーズも非常に面白い

個人的にはもっと評価されていい作家だと思います。

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フジ三太郎とサトウサンペイ

サザエさんの後輩作品、フジ三太郎をご存知だろうか? #推しを3行で推す

フジ三太郎とサトウサンペイ
なかやま
なかやま

①高度経済成長期から平成初期を歩み続けた四コママンガ ②サザエさんとは朝日新聞の朝刊・夕刊の先輩後輩 ③社会の教科書では知ることのできない当時が面白おかしく知識として得ることができる 小さい頃、私の家には2つのマンガがありました、「ボロボロのサザエさん」と「いい紙で作られたフジ三太郎」です。 サザエさんは母がフジ三太郎は父が好きで読んでいた本でした。 私は両親共にマンガが好きで自然とマンガが好きになったマンガネイティブではなくて、この二冊を本当にボロボロになるまで読んだおかげで、今もマンガ好きでいられています。 新聞四コマの良いところは、シンプルに”全年齢”を対象にしている笑いと当時の社会の"風刺"がたった四コマで表現されているところです。 正直、新聞四コマの単行本を買っている人はほとんどいないと思いますが、単体のマンガとしても十分に面白いです。 このフジ三太郎の生きた時代の延長に我々の生活があるので、「あー当時はこんな感じだったんだ・・・」などの感覚を両親・祖父母から聞く感覚に近いものがあります。 この作品でマンガの読み方と社会を学ばせてもらいました、ありがとう また、この口コミを書くきっかけとなったのがこの間、NHKの番組「あの人に会いたい」にて作者のサトウサンペイさんを特集していたのを目にして、電子書籍版の存在をしり電書版でまた集め始めました。 https://www.nhk.or.jp/archives/people/detail.html?id=D0009250644_00000 電書版を出版するにあたって、80歳近い作者のサトウサンペイ氏が自ら液晶タブレットに向かって線を引き、言葉や表現を現代でも通用するように変更を加えているとのことが衝撃でした。惜しくも昨年2021年にお亡くなりになってしまったとのことです。 このフジ三太郎は1965年から1991年までの約26年間連載された作品です。 サザエさんが1946年から1974年までなので、10年ほどサザエさんと朝刊・夕刊を支えていたことになります。 実はお互いの作品でクロスオーバーしている部分もあり、そこら辺は長谷川町子氏の「サザエさんうちあけ話」でも語られています。 新聞の四コママンガの代名詞である「サザエさん」で、それ以外の四コママンガの知名度が圧倒的に低いですが、このフジ三太郎も新聞四コマの完成形だと思っています。「全巻買って読んでみて!」とは言えない作品ですが、あなたの記憶の片隅にどうか・・・

クモノイト~蟲の怨返し~

「虫」というハードルはあるが先が気になる作品 #1巻応援

クモノイト~蟲の怨返し~
なかやま
なかやま

作品のタイトル通り「虫」です! 全話余すところなく「虫」!苦手な人は生理的に受け付けないはず そこを無理に「虫は出てくるけど、いいですよ!」で読んでもらうのはちょっと違うと思うので、虫は嫌いだけどちょっと気になった人は、作者さんの過去作 時忘の捨姫 をどうぞ あらすじ 主人公の恩田は子供の頃から虫が好きだった ただ、誰しもが持っている子供時代の無邪気な無残さによって多くの虫を興味本位から殺してしまっている 大人になった恩田にその虫たちが【怨】を返しに来る・・・ 私の感想ですが「虫」が出るは出るのですが、イメージとして"グロい"というのは感じませんでした、どことなくギャクテイストです。 これが意図したものなのか?それとも読むハードルを落とすためのものなのか?が個人的に非常に気になっています。 この作者さんの作品を読むとなかなか知的な主人公たちが登場するので、現状「虫」たちにかき回されている恩田くんがバケる可能性も大いにあるかと思っています。 先の展開も気になる作品です。 そしていい感じに着地点が見えないのも個人的にポイント高いです。 完全に「怨」で終わるのか、それとも「恩」が出てくるのか? 完全にバッドエンドで終わることも、この主人公だったらみんな納得はできるけど、もう少し足掻く部分を見てみたい気もする! そしてタイトルの クモノイト ですが、1巻時点では蜘蛛は出てきていません・・・ 二巻が気になる注目作です

アンリの靴

2巻も期待の靴職人マンガ

アンリの靴
なかやま
なかやま

自分は「衣食住」でぶっちゃけ「衣」にしか興味が無い人間です。 それ故に「衣」をテーマにした作品は大好きなジャンルです。 この作品は若い靴職人のアンリが依頼人に寄り添い、その人に適した靴をオーダメイドで提供する、オーソドックスな職人マンガのフォーマットではあります。 ただ、妙なところがリアルで良いです。 1話で子供の靴を(結果的に)飴玉一つで修理してあげるのですが、結果的に「お金なくて苦しい・・・」それがわりと慢性的に続いているのも、ご都合主義じゃなく良い 第4話の『革屋さんにいこう!』ではガッツリ革について教えてくれていて面白い 1巻では「あと、もう一足ぐらい作ってほしかったな・・・(ちょっと消化不良)」と思っていたのですが、巻末に2巻の予告がついていました 「いやー、これ絶対おもしろくなるヤツ!」 先に描いたとおりアンリは人に寄り添う職人、2巻で出てくるおじいちゃんは技術を極める職人っぽい! どんなテーマの作品でもこのぶつかり合いは化学反応をおこし、この作品読み応えをもう一段階引き上げてくれることでしょう! つまり 「2巻はよ・・・えっ!?ハルタを購読すればいい・・・確かに・・・!」 楽しみなのです

恐怖博士の研究室 あやしい1コマ漫画屋がやってきた!

きょうふはかせのけんきゅうしつあやしいひとこままんがしつがやってきた
著者:根本尚
最新刊:
2014/04/11
きょうふはかせのけんきゅうしつあやしいひとこままんがしつがやってきた
恐怖博士の研究室 あやしい1コマ漫画屋がやってきた!
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人形紳士 少女探偵・火脚葉月 最後の事件

人形紳士 少女探偵・火脚葉月 最後の事件

ノンシリーズの推理漫画。本格ミステリです。 私の『怪奇探偵・写楽炎』(文藝春秋・刊)と同一世界というか、彼らの時代より前にあった事件の話です。 1話16ページ×17話で本編272ページ。 表紙やあとがきを入れると全280ページ。 サインペン一発描きのラフな絵です。 この絵で「販売」するわけにはいきません。 しかし下描きもなしに一発で描いたという緊張感が、この作品を支えているような気もします。

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タイムスリップ・コレクター 古書編・音楽編

タイムスリップ・コレクター 古書編・音楽編

タイムマシン(生体)を手に入れたコレクターたちの話。 現代ではプレミアのついている商品を、過去に行き定価で買う。 古書編・音楽編を収録。全89ページ。 ※本作は2023年8月22日に配信された「SFコレクターズ 古書編・音楽編」の改題です。 内容は同じです。ご注意ください。

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現代怪奇絵巻 特別編

現代怪奇絵巻 特別編

かつて『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で3年間連載された「あるあるスリラーギャグ」。 この電子書籍に収録しているのは、「連載終了後に自主的に描いたもの」です。全70ページ。 本にするのを想定していなかったので、基本枠や欄外イラストの、大きさやレイアウトを一定して描いておりません。 原稿そのものも失くしてしまったので、画質もお見苦しいところがあります。 それでも読めないよりは読める方がいいと思い、ここに配信いたします。

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怪奇探偵・写楽炎

怪奇探偵・写楽炎

芦辺拓・有栖川有栖・二階堂黎人が揃って絶賛!幻の本格ミステリーコミック「怪奇探偵・写楽炎」シリーズが一挙電子化。次々に巻き起こる奇怪な不可能犯罪がにJC探偵(実験部)の写楽炎と後輩の「空手くん」が挑む、まさに「本格ど真ん中」の快作。数年前からミステリー作家やマニア的読者の間で話題になった同人誌コミックの全作品をお届けします。――蛇神の祠がショッピングセンターの予定地に。連続殺人事件は蛇神の祟りなのか?芦辺拓氏がシリーズ最高傑作に推す「蛇人間」ほか、「一つ目ピエロ」「血吸い村」「踊る亡者」の全4篇を収録。【芦辺拓氏による推薦の言葉】よく王道の面白さとか、直球の作品と言いますが、実際にそれらと出会えるチャンスは、意外に少ないものです。よけいな要素抜き、物語の力だけで引っ張るのは難しいことですし、まして本格ミステリの場合は、プロットをひねり、語り口に仕掛けを施すのもテクニックですから、なおさらそうなりがちです。でも、たまには名探偵と犯人の真っ向勝負を見たいと思いませんか。ド派手で意表を突いて、しかも堂々と読者の目をくらましてみせる、王道にして直球の探偵小説を!根本尚さんは、活字の世界でも少ないそうした挑戦を、漫画でやり続けている作家です。少女探偵・写楽炎と相棒の空手くんが遭遇する事件には、不可能犯罪あり猟奇殺人あり。最後に明かされる真相にはアッと驚かされるばかりで、僕たちミステリ作家にも根本ファンが多いゆえんとなっています。根本さんの漫画には、探偵小説の原点があります。これからミステリを読み始める方にも、読みすぎて面白さを見失った人にもおすすめです!

怪奇探偵シリーズ

怪奇探偵シリーズ

推理小説作家の芦辺拓、有栖川有栖の両名が『このミステリーがスゴい!!2013年版』(宝島社)で紹介し、絶賛している幻の傑作探偵マンガ。実験部に所属する女子中学生の名探偵、写楽炎(シャラクホムラ)が、助手の空手くん(山崎陽介)とコンビを組んで毎回怪奇な事件を見事に解決していく。発端は怪奇な事件ではあるが、謎が解ければ実は整合性のとれた事件ばかり。トリックの解明も見事で、本格探偵マンガとしても出色の出来。この巻ではシリーズ第1作の「一つ目ピエロ」、第2作「血吸い村」、第3作「踊る亡者」を収録する。江戸川乱歩の少年探偵シリーズが好きならば、気に入っていただけるだろう。作者の根本尚は秋田書店の『ミステリー・ボニータ』でも「恐怖博士の研究室」を連載中。●「一つ目ピエロ」(100ページ)。数学の春日井先生が一つ目ピエロに殺された。春日井先生の残したダイイングメッセージと密室消失の謎を写楽炎は解くことができるか。そして驚愕の結末は。写楽炎、最初の事件。●「血吸い村」(104ページ)。隠れキリシタンの村で吸血鬼を名乗る怪人が次々と殺人を犯す。そして写楽炎の目の前で展開される拷問部屋での殺人。炎はアリバイを崩せるか。ダイイングメッセージの謎とは。●「踊る亡者」(36ページ)。自殺の名所の断崖に現れたエビス面の男。男はためらう自殺未遂者を叩き落とした。正体を突き止めた炎も海へ落とされる。そこで炎が見た恐るべき光景とは。

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日記漫画 札幌の六畳一間

日記漫画 札幌の六畳一間

怪奇探偵シリーズでおなじみの根本尚が某誌から依頼され、日記漫画を描き始めるも、あえなくボツになったことで始まった日記漫画。この総集編では2010年5月から2012年10月までに描かれた42エピソードを収録している。単行本なし、受賞歴なし、アシスタント歴なし、担当に会ったことなしの北海道在住の売れない漫画家を自称する根本尚の日常がディープに語られる。貧乏ならではの洗濯や食事にまつわるエピソードから漫画家にとって非常に苦しい連載打ち切りに関するエピソード、同人ネタ、古本ネタなど、根本尚独自の切り口が心地良い。怪奇探偵シリーズを読んだら、ぜひこの日記漫画も読んでいただきたい。

霊能番長

霊能番長

これまで、5作品を紹介した怪奇探偵シリーズとは趣の異なる新シリーズが『霊能番長』だ。この霊能番長は根本尚が学生時代から描いていたという。2008年から再びこのシリーズを描き始め、1~6話を2009年に『霊能番長』として、7~9話を2010年に『霊能番長2』としてまとめられた。この本は2冊の総集編であり、書下ろしの新作も1篇追加。10作品をまとめて読むことができる。基本的には霊能を持つバンカラな番長が助手役となる神路壱与とともにさまざまな妖怪を退治していくという作品。どの作品も10ページ前後の掌編で、ギャグのセンスが秀逸。妖怪やギャグマンガが好きな人なら、存分に愉しむことができる作品集となっている。

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