古着が繋いだ親子の絆のはなし
著者はイラストレーターとして活躍している方で、漫画を書くのは初めてらしいのですが、そんなこと微塵も感じさせない完成度の高い読切です…! 超有名な古着のバイヤーだった父が亡くなり、家には価値もわからない大量の服だけが取り残された。家族を放って海外に行ってばかりだった父を恨み、反動でオシャレに一切興味がなくなった男の子が主人公。 あまりに毎日粗末な格好で生活している姿を見かねて、服好きのオシャレ女子・ハナちゃんが声をかけたことをきっかけに服たちに秘められた父の思いに気づくことができる、というものです。 そこから一気に服に対しても考えが180度かわり、目に光が戻った主人公のまぶしいこと。 正直自分も古着の価値などはさっぱりですが、着る服で人生が変わるみたいなことも決して大げさではないと思います。オシャレは素晴らしい。
自分は漫画と同じぐらい古着が好きなので、二度おいしい作品です。
※この作品も自分が好きなファッションYoutuberさんからの紹介で知りました。
あくまで親子の信頼を取り戻すための装置として「古着/服」が扱われていますが、作者さんの服への情熱が作品の書き込みからも見て取れます。
この作品を読んで改めて、古着は"点"ではなく"線"なんだなと思いました。新品にはないストーリーが既にあり「この服はどんな人が前に来ていたのか?」とか考えながら袖を通すのが自分は好きです。
つまり、連載できるってことです!(謎理論)
そして、できればカラーで読んでみたい・・・!!
電書で買ったのですが、対談部分のジャニーズが灰色に塗りつぶされていた、自分には無縁の問題だと思っていたがここにきて影響があるとは
古着に関心がない自分からすると、“新品にはないトーリーが既にある”というのが目からウロコでした。古着に熱中する人々の気持ちを少し垣間見れた気がします。
カラーで読みたいですよね!!アンニュイな表情で座り込む青年の扉絵、めちゃくちゃいいと思いました。