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都立程久保高校の弱小野球部に、病気の親友の代わりにマネージャーとして入部した川島みなみ。仕事の参考にと、勘違いから経営学の父・ドラッカーの名著『マネジメント』を購入してしまう。本に書かれている精神や理論に感動し、高校野球にも活かせるのではないかと考えたみなみは、ドラッカーの至言に従い、仲間の助けも借りながらその理論を部活動に置き換えて実践に移していく。みなみの行動は、やる気のない部員たちや監督のメンタリティ、行動を刷新し、さらに高校野球において常識とされてきた古いセオリーなどを変革させていく…。みなみのおかげで夏の予選を勝ち上がっていく程高野球部。果たして、彼らは甲子園へ行けるのか!?
アニメ放送を観たんですけどね。正直、う~ん…、って感じました。だからそのフィルムコミックであるこの作品にも、大きな期待はしてなかったんです。ところが読んでびっくり、同じ素材なのにこれほど受け取り方がかわるものなのか、と。評価は180度変わりました。アニメ版で特に気になったのは声の質や動きの硬さ。それがなくなっているのは当然として、確実に感じたのは専門用語の意味がちゃんと頭に入ってくるということです。やっぱりイノベーションやトップマネジメントなど専門用語の意味は、朗読されるより自分のペースで文字を追った方がはるかに理解しやすいのだな、と痛感しました。で、こっちが理解できると、高校野球というたとえがしっくりくることがよりわかるんですよね。アニメでは説教臭く感じましたが、集団活動であり劇的な展開もあるというところが経済活動にうまく重なりますし、またドラッカーの言葉が見事にはまっている。原作は未読なのですが、人気になった理由がこの一冊でわかった気がします。