あとがきを読むと、高野文子はフィクションの世界と実用性を同時に持つ物語を志向し、著した作品であると語っている。

ドミトリーともきんすは、その言葉通りの作品だ。日本の名研究者の若かりし頃に想いを馳せて、もしも自分が寮で暮らしていたら、という空想から展開される。

私は研究者には詳しくないが、なんとなくキャラを掴んでるんだろうなぁと思えるくらい魅力的に彼らが語られている。偉大な研究者に対して、こんなに親しみを抱かせてくれる作品が他にあるだろうか?

物語の世界の中で、研究者たちと仲良くなれたような気になってしまう素敵な作品だった

読みたい
ストアに行く
本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
この作品のお気に入り度は?
星をタップしてお気に入り度を入力しましょう
メモ(非公開)
以下のボタンから感想を入力することができます(別ウィンドウが開きます)
感想を投稿
完了する
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
るきさん

るきさん

のんびりしていてマイペース。だけどどこかヘンテコな、るきさん。読めば読むほどクセになる彼女の日常生活をオールカラーでお届けします。新装版での登場です。
試し読み
おともだち

おともだち

「日本のおともだち」「アメリカのおともだち」の二部構成で全五作品を収録。どこかなつかしく、そして新しい少女の世界を鮮やかに描く作品集。新装版で登場。
試し読み
黄色い本 ジャック・チボーという名の友人

黄色い本 ジャック・チボーという名の友人

小説の主人公に自分を重ね、図書館で借りた本を読みふける少女。名作「チボー家の人々」を題材に採った表題作のほか、3編を収録。会社の片隅で繰り広げられる、恋か?セクハラか?本人たちにもわからない小さな騒動「マヨネーズ」、ボランティアが派遣先で起こすスリリングなすれ違い「二の二の六」など、バラエティー豊かに人生の真実と上澄みをすくい取る、たぐいまれなる作品集。ユーモアとクールな距離感が織りなす絶妙なバランス、名手による4編の物語をお楽しみください。
試し読み
偉大な研究者と仲良くなれる唯一無二の本にコメントする