「過労死したOLが魔法世界に転生したら、聖女の才能を見出されたので睡眠は確保しながら大聖女を目指す!」長いタイトルにしたらこんな感じ?
睡眠確保、が大事なところ。主人公の聖女見習いは過労死の過去を繰り返すまいと、とにかく眠りを追求。昼寝、居眠りと欲望に忠実。いつでも眠そうな様子に、穏やかな気持ちになる。
それは魔法世界の人々も同じようで、彼女は膨大な魔力も相まって、次第に癒しの聖女として人気者になる。めんどくさがりなようでいて、人の辛さに寄り添い、癒そうと力を尽くす優しい主人公の姿が、癒しそのもの。
彼女が魔力を放つ時、世界が輝き、尊さが溢れる。そして大きなあくびに、「あの子だからなぁ」という謎の和みが発生する。あぁ、楽しい!
そんな癒し系主人公は、実はまだ8歳。彼女に仕えるメイドさん、いつの間にか面倒を見ている級友の、三人の少女たちが努力したり協力したり、美味しいものを食べたり……そして三人で添い寝する。あ……愛らしい。
深く考えずに愛らしさと癒しを得たい時に、羽毛布団に潜り込むように、この世界観に浸りたくなる。現世を生きるのに向いてないと感じる、あなたと私のための作品です。昼寝しよ。
フルカラーコミックは普段あまり読まないですが、なんだか贅沢な感じがします。
たまーにコマやセリフの順番が分かりにくいところがあるのは縦読みだったからなんですね。
表紙の絵に惹かれたのでとりあえず1巻読んでみた感想ですが、
1巻の時点では主人公の安藤とまひるが自分たち以外の生存者と合流でき、ゾンビになる薬「OLD」の開発者であるまひるの兄・内斗を探さねば、というところで終わってます。それまでに割と伏線も散りばめており、生存者たちのプロフィールも詳細は明かされてません。
他のレビューを読むと2巻以降で大きく展開があるらしいので、早く続きが読みたいです。
島の情報は外部にほぼ漏れてこず、国民の不信感が募ったところで、表向きは新しい薬品研究の開発施設であると行っておきながら実際はゾンビ製造薬を作っていたという設定。
ゾンビというところは置いといても、現実でこういうことが起きていても不思議ではない現代日本。なにか裏メッセージがあるのかと余計な深読みをしてしまいました。
どことなく手塚治虫タッチの影響を感じる絵柄も非常に魅力的です。