自分はそこそこ山里で生まれ育った。
なので「いそあそび」とは違うが
川魚を釣ったり、山菜を採ったり、とかの
遊びはよくしたものだ。
それらの「あそび」はそれ自体が楽しく
同時に食べて味わうという楽しみもあった。
だがそれ以上に、自分が川や山で採ってきたものを
親が喜んで料理して食べて食べさせてくれるのが
嬉しかった。
今にして思えば、そのへんは
子供心を気遣った親心ゆえの対応が多分に
含まれていただろうとは思うが。
「いそあそび」で六郎はセトに
食材を採って渡したり、採取や調理の方法を
教えたりする。
それは単に、採って楽しいということ以外に
それで他者が喜んでくれるのが嬉しい、
そういう六郎の気持ちが、自分の体験から来る共感的な
昔懐かしさともに、この漫画を読んで感じられた。