(とりあえず)名無し1年以上前編集時に、途方もない才能が世に生まれ落ち、そして、それほど大きな支持を得ることなく、シーンからフェイドアウトしていってしまう。 そんなことは、どんなジャンルにも、よくあることだろう。漫画界にも、それこそ数え切れないほど「幻の逸材」は存在してきたと思う。 しかし、明らかな才能のきらめきに満ちているにも関わらず、なぜ彼らの作品は多くの読者を得ることができなかったのか。 もちろん理由はそれぞれだろうし、それは読者サイドからは掴みきれないことだ。 私たちは、ただ、その単行本を初めて読んだ時の、新しい「なにか」に触れたという心の震えだけを、それ以降、モヤモヤとただ胸中で反芻することしかできない。 私にとって、下村富美はそういう才能だった。 『仏師』のプチフラワー版コミックスを読んだ時、「ああ、この漫画家さんはすごい。絶対来る」と確信したのだが、それ以降、下村はそれほど活躍することなく消えていってしまった。 後にイラストレーターとして多くのヒット小説の装画などを担当しているので、「消えた」と言ってしまったら失礼かもしれない。 しかし、その漫画作品が持つ、素晴らしい絵のクオリティーと奥行きのある物語は、「花の24年組」や「ポスト24年組」に匹敵するような才能であったと、今も思う。 もっと下村富美の漫画を読みたいと、ずっと願っているのです。4わかるfavoriteわかるreply返信report通報
名無し1年以上前表紙に見惚れて買いに行きました。 中身もすごい。 電子で買いましたが紙で買い直して本棚に入れ込んで何回も見直したいほど! 途方もない才能だと思います。 もっと読みたいと思いました。でもまずこの出会いに感謝。 仏師幻の逸材1わかる
(とりあえず)名無し1年以上前現在入手が容易なものは『仏師』と『花狂ひ』ですよね。(電子版。でも紙本の古書価も割合手軽です) 以前プチフラワーコミックスで『首』というコミックスも出ていますが、そこに収録されているものは『花狂ひ』に基本的に入っていると思います。 つくづく、もう少し長いもの、できれば複数巻、少なくても厚めの一冊本まるまるひとつの話を、読んでみたいですよねえ。仏師幻の逸材3わかる
(とりあえず)名無し1年以上前方向性が似ているということですと、私がパッと思い浮かぶのは、山田章博ですね。少女漫画フィールドのかたではないので、そこは作風違いますし、日本の歴史物とは異なりますが『ラストコンチネント』とか、チラ見してみてくださいませ。(マンバはパッと飛んですぐに試し読みできるから便利ですねえ) 後は、有名どころですが、岡野玲子かなあ。これも、ちょっと作風は違うかもだけど、方向性は似ているような気がします。仏師幻の逸材2わかる
(とりあえず)名無し1年以上前なぜ下村氏があまり漫画を描かれなくなったのか、理由はよく分からないのですが、手に入るコミックスが2冊だけというのは、いかんせん少ない。 大学の漫画学科で先生をなさっていると聞いたことがあります。 その生徒さんたちにも期待なのですが、読者としては、本当に、もっと下村富美の作品を読みたいですよねえ。仏師幻の逸材2わかる
名無し1年以上前今更ですが花狂ひを読みました。仏師も紙で買い直しました! 素晴らしかったのでいつでも手に取れる所に置いて度々見直したいと思います。 一コマ一コマ見入ってしまいますね。 岡野玲子さん、多分私が知らないだけでめちゃくちゃ有名な方なんだと思います。これぞいい機会と思い手に取ってみたいと思います! 両国花錦闘士、相撲の話でしょうか、表紙がすごい!仏師幻の逸材1わかる
あらすじ戦の傷跡が未だ癒えぬ国境の小国に、死神と呼ばれる姫、耶十が領主の妻として嫁して来た。彼女の面ざしを一目見た仏師・魚人は、その面を仏像に彫りたいと願い出る。己が生を問い続けた男の激しい生き様を描く乱世烈火譚!! 初収録作品『雨夜三人話』、最新作『むが』を加えた下村富美代表作群。電子版初登場!続きを読む
仏師
時に、途方もない才能が世に生まれ落ち、そして、それほど大きな支持を得ることなく、シーンからフェイドアウトしていってしまう。
そんなことは、どんなジャンルにも、よくあることだろう。漫画界にも、それこそ数え切れないほど「幻の逸材」は存在してきたと思う。
しかし、明らかな才能のきらめきに満ちているにも関わらず、なぜ彼らの作品は多くの読者を得ることができなかったのか。
もちろん理由はそれぞれだろうし、それは読者サイドからは掴みきれないことだ。
私たちは、ただ、その単行本を初めて読んだ時の、新しい「なにか」に触れたという心の震えだけを、それ以降、モヤモヤとただ胸中で反芻することしかできない。
私にとって、下村富美はそういう才能だった。
『仏師』のプチフラワー版コミックスを読んだ時、「ああ、この漫画家さんはすごい。絶対来る」と確信したのだが、それ以降、下村はそれほど活躍することなく消えていってしまった。
後にイラストレーターとして多くのヒット小説の装画などを担当しているので、「消えた」と言ってしまったら失礼かもしれない。
しかし、その漫画作品が持つ、素晴らしい絵のクオリティーと奥行きのある物語は、「花の24年組」や「ポスト24年組」に匹敵するような才能であったと、今も思う。
もっと下村富美の漫画を読みたいと、ずっと願っているのです。