じわじわとくる良作漫画
なんの前知識もなく読みました! 良いですね、なんかじわじわくる… 激動の人生!みたいなものがくるのかと最初身構えていたのですがそういう訳でもない。でも確かに物語に変化はあって、日常だけど丁寧でたまに落ち込みたまに喜ぶ。 特に良いなって思ったのは明海さんが家族でもないのに冷蔵庫を買おうって言うシーンですね…。 家族でもないいつ別れるかもわからない人と電化製品を買って、「自分が免許持ってるから運転免許なんていらないよ」って言う。 良いとか悪いとか出なく、ああ〜確かにこう言う人いるなって感じで。 そう言うところがリアルで丁寧で良い作品だなと思う訳です。
「シングルマザー同士でルームシェア」という設定こそありふれたものではないと思うものの、エピソードやモチーフはすごく細かくてリアル。フットサルで怪我するとか八百屋の訪問販売で新卒時代を思い出すとか友近のライブに行くとかハンドスピナーを眺めるとか、細かい断片の組み合わせで出来上がってる「生活」がマンガとしてちゃんと面白く描かれてるのが愛おしい。
ありふれたものではない、と書いたけどどうだろう。今やこれくらいが「普通」であると考えた方が希望が持てるというか、「みんな色々ある」ということに想像を及ばせられる。ちょっと我が身を振り返って人に優しくしようという気持ちになる作品。