終末のハーレムファンタジアを読んで
※ネタバレを含むクチコミです。
【デジタル版限定! デジタル着色により“メイティングシーン”のみフルカラー!!】聖暦998年。そこはまもなく終末を迎える闇に蝕まれた世界。辺境の小国ナーガラの次期当主・アルクは従姉のアウレリアと両想いだったが、皇太子との政略結婚のため引き離されてしまった。彼女を取り戻そうと強力な力を欲するアルクの前に現れた謎のダークエルフ・ラティ。ラティからある約束と引き換えに“この世を統べることができる力”を授けると告げられたアルクは――。エロティック&ダークファンタジー開幕!! ※デジタル版限定!巻末に描き下ろし特典イラスト付き!
Web連載の人気お色気SF作品「終末のハーレム」のスピンオフ、というか今のところ(2巻現在)どの辺が終末なのか…… 普通のファンタジー作品にしか見えませんw ただ、さすが紙で連載してるだけあって絵やストーリーは上質です。
本家のほうは作画が女性ということもあり、ディテールに凝っていてキラキラ(むしろギラギラ)している印象の絵柄ですが、「ファンタジア」の方はもう少し落ち着いていて、デッサンがしっかりしているのでとても読みやすいです。(ざっくり乱暴な言い方をすれば男性的な絵。)
本家のほうはそれこそ成人向け業界仕込みの筆力でこれでもかとエロティシズムをぶっこんで来ますが、いかんせん全年齢向けとしてリリースしている以上、いくら細かく描きこんだところで画竜点睛を欠くというか、実用性においても中途半端であることは否めません。逆にファンタジアくらい身体の骨格や筋肉がちゃんと描写できているほうが、全年齢では強い気がします。「ToLOVEるダークネス」や「なんでここに先生が」もそうですし、エロに限らず主要な少年誌で連載されてるラブコメってみんな人体上手いですよね。
一応内容にも触れておくと、個人的に騎士のセリーヌが好みで、普通であれば主人公の幼馴染であるアウレリアに主人公を持っていかれるであろう「負けヒロイン」のオーラが濃い彼女ですが、タイトルからして「ハーレムエンド」が約束されているのでそこはひとまず安心か……